のど飴戦士アイバチャンSeason9.5 【闇医者の密告】





※スピンオフ作品。
※これはフィクションです。
登場する人物、場所、団体等は実際のものとは一切関係ございません。
※物語に登場するのど飴の名称は実在のものを使用していますが、効果・効能に関しましては実在のものとは異なります。
あらかじめご了承ください。
















@東京・帝都大学医学部附属病院
 高度先端医療センター


















ジュリ
「へー。デカイ病院だねー。
すげぇな、東京。」











タイガ
「パパのはとこがお医者さんだなんてねー。」








シンタロー
「パパって、京様じゃなくて
まーちゃんのことね。」









ホクト
「まーちゃんって、相葉さんね。」










ユーゴ
「おめぇらー💦
ここ病院だからさ。
調子悪い人も来てるんだから静かにしろよ〜。
感染対策的にも良くねぇし。」











Mr.ズドン

「AHAHAHAHAHA!


ユーゴ?怒ってるの??

よしよし、僕の可愛い恋人は怒ってても愛おしいね。(頭ポンポン)」










ユーゴ
「お前が1番うるせぇんだわw

勝手に恋人にされてるしw」










タイガ
「さっきからお前らお似合いなのよ。」








ジュリ
「カップル成立おめでとう!」










ホクト
「ユーゴ!お前!幸せになれよ!

結婚式挙げるなら余興は俺たちに任せろ👍」










ジュリ
「俺司会やっていい?」









シンタロー
「俺はシスターのコスプレ着ようかなー。
ハロウィンで着たやつあるからさー。」















ユーゴ

「やめてー!」












お医者さん
「君たちかな?
精密検査予定の6人は。」











ユーゴ
「あ…先生。
大きい声出してごめんなさい…。」










お医者さん
「元気そうで良かったよー。
(小声で)魔物とヒーローの乱闘に巻き込まれたのにね。


(ゴホン)

紹介状、貰ってるかな?」









一同
「はい!」










お医者さん
「はい、ありがとう。
"非営利組織正義のヒーロー機構
 1級戦士 アイバチャン" の紹介だね。


この手紙、おれが貰うからね。
事務長に見つかったら色々たいへんで。

まず紹介状を医師が書いてないところで大問題だよね。笑笑」











一同
「(小声)お願いします…」
















ホクト
「先生・・・・・・













お綺麗ですね。。。」












シンタロー
「本当だー!
まーちゃんにそっくりじゃん!!」









ジュリ
「マジ!顔一緒!!
まーちゃんがお医者さんのコスプレしてるのかと思った!
服オシャレだし。」










ユーゴ
「笑顔がすごく魅力的・・・」









Mr.ズドン
(ムッとする)











タイガ
「あ、ユーゴの恋人が嫉妬してるよ(笑)」









お医者さん
「似てるでしょ?
まさき…アイバチャンとは
はとこなんだ。」








タイガ
「って話をさっきまでしてたんだけどみんなうっかり忘れてました!

優しそうなお医者さんで良かった〜!!
話してるだけで癒される。」











お医者さん
「あれ?なんでだろ?
おれは飴舐めてないんだけど…」










シンタロー
「???

飴舐めたらなんかあるの?」











お医者さん
「あの飴の副作用?みたいなものが、

好感度フェロモン

なんだ。


ほら。
まさき、何か不思議な感じするでしょ?
人を惹きつけるオーラ?みたいな。



確かに昔から優しくてよく笑ってて良い子なんだけど。
多少は飴の効果もあるみたい。







特に魔物には効果が強くて。
魔物の力がどんどん抜けていく。
だから戦闘ではすごく有利なんだ。





どんなに自分が弱くても、
敵が勝手に弱くなる。」












Mr.ズドン
「そうそう!あの人!
見た目だけだったら今まで見た人間の中で1番チョロいと思ったけど全然…!!



俺さ、何回攻撃しようとしても嘘みたいに力入らなくてさ!!



フェロモンなんて…全然感じなかった!」













ホクト
「確かに…

HP100のヒーローとHP5万の魔物とでは攻撃力・防御力もかなり力の差があるはず…








それなのにズドンが相葉さんのHPを20ずつしか削れないのは・・・










ヤラセなのかと思った















ジュリ
「やめろそれ言うなってw

…ちょっと思ったけど(笑)」









お医者さん
「ヤラセなのかなー?
くらいの防御力の強さは飴の力だよ。




しかも、あの飴の成分。
舐めすぎると身体に半永久的に沈着されるみたいなんだ。





しかも飴作ってると湯気浴びるし、試食するし。
だからHP100とはいえ、飴の恩恵で結構強まってはいるんだよ。」











タイガ
「ユーゴ!やったじゃん!
骨折れて入院して以降かなり舐めたんでしょ?」










ユーゴ
「めっちゃ舐めてた。
美味すぎて1日100個は舐めてたかも。


(ホクト:15分で1個ペース!)




入院してる時は加湿器かけてても病室が乾燥しちゃうことあったからもっと舐めてたよ。




この副作用…いいのか、悪いのか…(笑)」












Mr.ズドン

「♡♡♡♡♡♡」










(ユーゴを見つめ、手をさすり続けるMr.ズドン)











ユーゴ
「先生、お願いします。

俺から滲み出てるフェロモンをどうか止めてください…笑笑」










Mr.ズドン
「フェロモンは関係なく、

僕は君を愛してる。」










卓巳先生
「じゃあ、診察始めようかな。






あ、ご挨拶遅れました。
総合診療科の医師、波多野卓巳です。







・・・というのは表の顔で。
ヒーロー達と手を組んでて検査や治療を手伝ったりもしてるんだ。
さっきも言ったけど、裏の仕事だからナイショだよ。
あくまでも体調悪くて来たことにするからね。











えーっと。
じゃあ、ユーゴ君からだね。」

















(1時間後…)












ユーゴ
「先生、俺結構重症なんですか?
レントゲンとかMRIもこれからあるんですよね?

その前にこんなに診察があるって、、、」









卓巳先生
「今のところ何にもなさそうだよ。
骨折も恐らく治ってる。

診察は皆さんこのくらいかかってるよ。」











ジュリ
「(マジ…俺何番目だろ?)」








はーい、じゃあレントゲンとMRI、CT撮ってきてね。


あとー、ユーゴ君は結構ダメージ負ったらしいから精密検査も兼ねて入院になるけど、いいかな?」











ユーゴ
「・・・・・・。



にゅ、にゅういん。
こんなに検査してまだ検査入院…。」








卓巳先生
「入院したら胃カメラと大腸カメラをさせてくださいね。」










(放心状態)











Mr.ズドン
「ユーゴ💦
ゴメンね、俺のせいで。




(まだ手さすってる)





胃カメラ?大腸カメラ?」









卓巳先生
「胃カメラは、口か鼻から内視鏡を入れて胃の中を検査するんだ。
大腸カメラは、お尻から・・・」









Mr.ズドン

「断ります!」











ユーゴ

「ズドン!!😊」











Mr.ズドン
「僕の恋人のお尻を、

僕より先に見るなんて!


お医者さんだとしても嫌です!」









ユーゴ
「そういうこと(笑)」










卓巳先生
「そっか、そうだよね。じゃあ・・・」










ユーゴ
「うんうん。」














卓巳先生
「ズドン君も立ち会って検査しようか?
ユーゴ君はいいかい?

それとも恋人が居ると嫌かな?」



ユーゴ

「嫌です!」(即答)











Mr.ズドン
「ざんねん。
先生の提案凄く良かったのに。」











ユーゴ
「あ、あのー。
今日はハンバーグ作ろうって〜。
合挽き肉を自然解凍してきたんですよね〜。

ほら、無駄にしたら牛さんと豚さんが可哀想で〜。
通院じゃダメ〜ですかね〜。」









卓巳先生
「牛さんと豚さんは大丈夫!
まさきが守ってるからね!
君の代わりにハンバーグ、ちゃんと作ってくれているよ!




ほら、写真送ってくれた!
凄いね〜。






あの機械オンチが

よく写真送れたね〜







シンタロー

「美味そう!」







タイガ
「飯テロ!お腹すいてきた〜!」







ユーゴ
「食べたい〜絶対入院したくない〜!」







ホクト
「ユーゴの分まで俺たちで食べておくよ」







ジュリ
「マジ検査頑張れる!!」








卓巳先生
「僕の3時のおやつも写真来たよ!

あとでみんなの分も持ってきてくれるって♪

ユーゴ君も食べて、明日から3日間消化に良いものを食べてから4日後に検査しようか?」











ユーゴ
「相葉さん、お願い・・・
フルーツタルトもハンバーグも食べたい。

検査が長引いてもいいから、これは食べたい。」










卓巳先生
「じゃあ次の子〜ズドン君。」













Mr.ズドン

「Hi!」








卓巳先生
「いい返事だね〜。いい子そうだもんね。
人間食べたことなさそうだし。」








Mr.ズドン

「Hi!

人間を食べたことはありません!
今日は食べ損ねて良かったです!」







卓巳先生
「さすが、ヒーローに退治されなかっただけのことはありそう。」








ホクト
「退治するかしないかはヒーローの裁量なんですか?」








卓巳先生
「ヒーロー、というか。
アイバチャンの、だね。

魔物を無力化できるのは数多くいるヒーローの中でもアイバチャンだけなんだ。

他のヒーローは味覚糖のど飴使わない…というか使えないからね。
特殊な製法過ぎて誰も作れないんだ。」









Mr.ズドン
「た、助かった〜。
他のヒーローが来てたら僕死んでたね。

AHAHAHAHAHA〜」







卓巳先生
「アイバチャンは基本的にはみんな助けることを考えてるみたい。
魔物の中でもタチの悪い、悪魔と呼ばれる魔物は倒すようにと上からは言われてるらしいんだけど・・・


悪魔も人間に変えちゃって大目玉食らってたよ(笑)



その悪魔のことは
「口は悪いけど結構いい奴だよ😊」
って、言ってたな。



Mr.ズドンは悪魔じゃない。
アイバチャンはそう判断したんだろうね。」










タイガ
「アイバチャン、素敵なヒーローだなぁ。」









シンタロー
「だから1級戦士にまでなるんだね!」









卓巳先生
「いやいや。
むしろ全然なれなかった方なんだよ。
やっと昇格したんだ。



まず、

ヒーローの適性試験に受かってないし。









(え?受かってないのにヒーロー?)








魔物に効く飴を開発した功績でヒーローになってるんだ。



あとはAYBER、兄さんの推薦だね。」







ジュリ
「兄弟でヒーローとかカッケーな!」







卓巳先生
「ヒーローになったはいいけど。


上の指示を聞いているのか聞いていないのか、よくわかってないのか…笑笑





全然聞かないんだもん








悪魔を人間に変えちゃったのも査定に響いてるのかもしれないね。






あと、最近まで飴の有効性が証明されなくて、理解が得られなかったんだ。

2020年、ようやく解明できて上にもわかってもらえたんだ。

あと、Season8で魔界に行ったのも大きいね。」









Mr.ズドン
「ほんとに最近じゃん!」










卓巳先生
「Season1〜3は3級、
 Season4〜8は2級、
 Season9は1級だね。


同期からは大分遅れちゃったけど、少しずつ着実に昇級していってるんだ。


だから、
頑張っていたらちゃんと結果は出る。
頑張っていたら誰かは必ず見てる。
見てくれている人に評価してもらえたり、手を差し伸べて貰えたりする。

必ずいいことがあると信じて、
何事も絶対に続けていくんだよ。
何回失敗しても、上手くいかなくても、
成功するまで続けていたら失敗じゃないから。

あと、誰かに何かしてもらったら必ずお返しする!
そしたら喜んで貰えるし、またこの人のために何かしてあげたい!と思って貰えるから。」







一同

「ありがとうございます」










卓巳先生
「って、まさきがいつも言ってる。
僕はあんまり出来ないかな。笑笑」













どこかから事務長の声が聞こえて来る


「波多野先生!
また診療が滞ってますよ!」









卓巳先生
「ごめんね、気にしないで。
患者さんに聞こえる声で言う事務長もダメだよ。
ズドンくんの診察始めるね(笑)


名前…どうしようね。
ズドンでカルテ作らないほうがいいかな?


人間として生きていくなら、人間っぽい名前に変えたほうがいいよ。」











ジュリ
「名前どうしようか〜。
とりあえず今は仮でズドンにしといたら?

先生怒られちゃう。」









卓巳先生
「いいんだよ!
せっかくだからみんなで決めよう。」







ジュリ
「文字入れ替えてもいい感じにならなそうだし、絶対カタカナになるよな?」






シンタロー
「日本人離れしてる顔立ちだし、カタカナでも良さそうな気がするよ。」






ジュリ
「ジュリーとか?」






タイガ
「ほぼジュリじゃん」







ユーゴ
「魔物No.?35531だよね?
そっから良い名前にいけないかな?」




(紙に35531と書いてみてる)








タイガ
「難しそうなこと考え出してるし」









ユーゴ
「(紙を回転させながら)

なんか逆さまに見たら

JESSE


に見える!」








ホクト
「Jの向き逆だろw

JESSEって、ジェシー?」









ズドン
「ユーゴが考えてくれるなんて…

ジェシー、いい名前じゃないか!」










Mr.ズドンの人間名、

ジェシー

に決定









タイガ
「因みに年齢は?」







ジェシー
「2499歳だよ!
来年で2500歳になるんだー!!」








ユーゴ
「桁違いw
生まれたの紀元前じゃん!!


魔物の寿命は何歳なの?笑笑」








ジェシー
「9980歳くらいかな?
1万歳まで生きたら表彰レベルだね!



AHAHAHAHA!!」










ユーゴ
「歳の差ありすぎだねー。

♪1万年の〜愛を叫ぼう〜
って嵐さん言ってるもんね。」






タイガ
「モンスターはそうか!

人間なら
♪100年先も愛を誓うよ」









ジェシー
「え、人間ってそんなに生きられないの?」









ユーゴ
「80歳過ぎくらいかな?
100歳行けたらいいね〜!」










ジェシー
「え、ユーゴ!
そんなすぐ死なないでよ!
もっと欲張って1万歳目指しなよ!

ちゃんとご飯食べて、水飲んで。
健康第一で一緒に生きて行こうよ!」









(しくしく泣き始め、さすっていた手を止めてユーゴに抱きつく)










ユーゴ
「ゴメン、ジェシー。
人間の寿命には抗えない。。。笑笑」









ジェシー
「先生、俺の検査はいいから!
ユーゴの寿命を1万歳まで伸ばしてください!」








卓巳先生
「・・・・・・笑笑

寿命伸ばすにも限界があるし、
病気にならなくても事故で亡くなる可能性もあるからね。

ジェシー君が事故にでも遭って天寿を全う出来なかったらユーゴ君はほぼ1万年1人ぼっちになっちゃうよ。」










(1時間後…)







卓巳先生
「ジェシー君、異常ないね。

人間になったかどうか判別する検査では陽性が出ていて、ちゃんと人間になってるよ。

魔物検査は陰性、魔力は残ってなかった。
でも魔力がないだけで魔物の血は流れてるからね。」







ジェシー
「はーい!
この検査楽しいね〜!!」








卓巳先生
「因みに、ユーゴ君も大量の魔力を受けたから検査してみたんだけど。
今結果出たよ。

人間は陽性、魔物は陰性。
ちゃんと人間でした!!

ただし、かなり身体に負担がかかったんだね。
魔力の跡は強く残ってた。
リズム魔法には前よりも耐えられる身体になっているよ。」






ジェシー
「ユーゴ!ごめんね。」







(また手さすってる)










(更に数時間後…)











卓巳先生
「みんな異常なし!

えっと、田中君…
ジュリ君はもっと食べて太ろうね。
あとは朝に起きて夜に寝る、生活リズムも付けたらいいよ。」








ジュリ
「夜型は直せないかな〜。笑笑」










看護師
「先生、はとこの相葉様から差し入れです。」











卓巳先生
「お、まさき来た?
おやつ!僕のおやつ!」














ユーゴ
「先生、ハンバーグの前におやつですか!?」








卓巳先生
「美味しい〜♡やっぱ天才だね!

ヒーローと掛け持ちなんて勿体ない♡

もっと美味しいスイーツをたくさんの人に食べてもらえばいいのに♡」







ユーゴ
「あ、食べちゃってる・・・。



相葉さんがベタ褒めされてるからいっか。
なんだか俺も嬉しい😊


人としてこんなに素晴らしくて。
ヒーローとしても認められて、料理人としても褒められるなんて凄い。

凄く頑張った結果なんだね。









憧れるなぁ。」









(終わり)

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