のど飴戦士アイバチャンSeason10 【第8話】
※これはフィクションです。
登場する人物、場所、団体等は実際のものとは一切関係ございません。
また、物語に登場するのど飴の名称は実在のものを使用していますが、効果・効能に関しましては実在のものとは異なります。
あらかじめご了承ください。
@保健所
ユーゴ
(ということで!
保健所に保護されました!
👏👏👏👏👏👏
(※ノリがYouTuber)
理由については前回お話しした通りです!
俺の恋人?
…とみんなに冷やかされている友人がいるらしいんですけど、
(ごめんなさい!
記憶はほとんど戻りましたが、
彼のことと、なぜ町に来たのかはまだ思い出せません!)
その人が悪魔に洗脳されたみたいです。
そのジェシー君って人のことはすごく心配なんですけど。
おそらく、
俺を狙って町を襲撃に来る
と言われていまして。
連れ戻すのかな?
それとも食べるのかな?
それとも・・・
元々魔物だった頃は時速200kmで走ったり魔法使ってたりと、色々凄いらしいので。
あと、人間になってからも変わらず凄い鼻が良かったらしいです。
ということで、居候させていただいている重岡家の皆さんが危ないんですよね。
パパさんは町を守るお巡りさんで、
しかもはちゅ…はしゅちゅ…派出所!
(心の声で噛みました!)
所長さんですから、町の皆さんを助けに行かなきゃいけないと思うんです。
うん、職務放棄して家族の元に行く可能性はありますけど。
俺の見た限り、そんなパパさんです(笑)
家族愛が・・・(笑)
ママさんと、俺と同学年タカヒロ、
高校生のダイキくん、3才ののんちゃん、
ネコのタマちゃん。
パパさんが家に居ない分・・・
俺がみんなを・・・守りたいんです。
こんな原始人か雪男かリアル魔物か
ぐらいの風貌だった俺を助けてくれて。
全然怖がることもなく、家に泊めてくれて。
たくさんお話してくれたし、遊んでくれた。
声が出ないからって、このカード書いてくれた。
本当にすごく良くしてもらったから。
恩返しがしたいんだよね。
でも。
俺が一緒にいるだけで危険だから守れない。
俺の安全と、そして重岡家の皆さんに危害が及ばないように、ということで。
パパさんが役場と相談してくれて、ここに保護されることになりました。
(前回お話しした通り、と言いつつ
結局全部言っちゃいましたね。)
それにしても・・・・・・
何があっても絶対に俺たちのことも、重岡家の皆さんも、町のみんなのことも、みんな助けてくれるって。
町のヒーロー・アイバチャン
本当に素敵な方です✨
横浜でお世話になったときにもずっと思ってましたが、この町に来てからも改めて感じますね。
なんか、スピンオフみたいになっちゃいました。
声が出ないので大体は心の声でお送りします)
保健所の職員A
「こいつを魔物が狙いに来る?
全然美味そうに見えないけどな。
こいつも魔物なのか?」
保健所職員B
「知らねぇよ。
マジか、本当に魔物なら俺食われたくねー。」
ユーゴ
(なんか治安の悪そうな職員さんですね!
違います!違いますよ!人間です!
すいません、喋れませんので紙とペンをください。
簡単な筆談は出来ますので。)
職員A
「うわー!こっち見てるよー。」
ユーゴ
(全く伝わりませんでした。
住み慣れた重岡家での生活は、
すごくみんなに気を遣わせていたんだなと痛感します。
今だから筆談出来ますけど、最初全く意思疎通出来なさすぎて💧
みんな凄くわかってくれようとしてたもん!)
職員B
(喋らないし、こいつ魔物じゃね?)
職員A
「あ、こないだ公園で不審者に襲われたやつだって上が言ってたよな?
切られた傷から煙が出て治っていったって話題になったのは、こいつだってことだよな?
そんな力、我々のような人間には無いから。
やっぱこいつは魔物確定だな。
こいつが魔物に狙われてるの、
食われるんじゃなくて、繁殖用だったりしてなーwww」
ユーゴ
(えー、そんなわけないじゃん!
俺はふつうの人間の男の子だぞー!
ちょっと飴舐めすぎたら体質変わっただけだぞー!)
#ユーゴのあしあと
#今日の機嫌
#起床予想時間
#保護2日目
#朝ごはん
#食べ損ねた
#昼ごはん
#ご厚意
#ひどい
@9時台
ユーゴ
(もう朝かな?
昨日疲れたし、寝床硬いから寝てるだけで疲れる。
まだ眠いなぁ。
今日の機嫌、めっちゃ不機嫌!
眠い、眠すぎる。
起床予想時間・・・
7時15分!
え?9時23分・・・
うわー、大外れじゃん。)
職員A
「おい!バケモン!早よ起きろ!」
(ほうきの柄でつつかれる)
ユーゴ
(むにゃむにゃ、まだ眠いんだってぇ。)
職員B
「飯食わねぇのか。
じゃあ下げるぞ。
どうせ昨日の食堂の残飯だけど。」
ユーゴ
(あ、ごめんなさい。
・・・お腹、空きました。)
@10時台
ユーゴ
(めっちゃ汗かいたー。
エアコンなしの地下牢みたいだもん。
お風呂入りたいなー。
すいません、お風呂入りたいんですが。
・・・・・・通じませんでした。)
職員A
「掃除めんどくせー。
なんで魔物の檻の中までやらなきなゃいけねーんだよ。
お前、やっとけよ。」
(雑巾を投げつけられる)
ユーゴ
(はい、やります。
・・・えー、この雑巾くさい!
ちゃっかり身体拭いちゃおうと思ったのにー!)
@11時台
ユーゴ
(お昼ごはん!お昼ごはん!)
職員A
「食堂の日替わりランチは〜
カレー定食か。
今日は早く行かないと売り切れるやん。」
職員B
「おーい!そこの魔物ー!
昼ごはんなしだってよー。
朝食っておけば良かったなー。」
職員A
「あぁ、ダリィダリィ。
なんでこんな魔物の世話させられてんだ。」
ユーゴ
(あのー、勘違いしてるみたいですが人間ですよー。
21歳大学生の男の子ですよー!
@12時
ユーゴ
(おなかすいたー。
おなかすいたー。)
(※お腹さすってる)
???
「お腹すいたの?
これで良ければ、食べなよ。」
ユーゴ
(お、これは。
相葉さんのキッチンカーのメニュー!
ニンニク多めギョーザとしょうが多め唐揚げのガッツリ系弁当!
美味しそう。いいんですか!?)
???
「いいんだよ?食べなよ。
ここ、暮らしづらいと思うけど。
何か困ってることがあったら言ってね。」
ユーゴ、ジェスチャーで
(紙とペンをください。)
???
「あ、そうだね。これがないと困るね。
これ使って。」
ユーゴ(筆談)
ありがとうございます
どなたですか?
???
「役場の職員だよ。
保健所は管轄外だけど友達から話は聞いてて、宜しく頼まれてたんだ。」
ユーゴ(筆談)
ありがとうございます。
(ガチャ)
役場職員
「保健所の職員戻ってきたから少し話して帰るね。
重岡さんちとジェシーのことは任せて。
じゃあ。」
ユーゴ
(この人はいろいろ知ってるんだ。
困ったときは味方になってくれそう。)
@13時
ユーゴ
(良かった、ギョーザと唐揚げ弁当でお腹いっぱい。
夜食べれなかったときのために残しておくべきだったかな?
優しい人が来てよかった。
保健所生活つらいけど、お腹いっぱいになったらもう少し頑張れそうな気になってきた。
解決までガマンだ。)
職員A
「おい魔物!
さっきの役場職員に変なこと言ってないよな?」
ユーゴ(筆談)
いいえ、なにも言ってないです。
結局お礼しか言えませんでした。
お名前聞けばよかったです。
職員B
「こいつ文字かけるんだ」
@14時
ユーゴ
(フォトアルバム見よーっと。)
職員A
「私物は没収!」
(職員Aが部屋に入ってくる)
ユーゴ
(やだやだー!
これ俺の大事なものだもん!)
職員B
「あんまり怒らせたら食われるぞ。」
職員A
「あっぶねー。」
(フォトアルバムに挟んでたカードが落ちる)
ユーゴ
(あ・・・たいへん。大事なもの。)
(拾おうとしたら職員に手を踏まれた)
ユーゴ
(痛!
ひどい・・・。)
@15時
シゲ
「ユーゴ君!!会いたかったー!!」
ユーゴ
(ダイキ君、俺も会いたかった!
1日しかここに居ないはずなのに、ダイキ君を見たらすごく安心して。
なんか涙が出てきた。)
シゲ
「あぁ、泣いてもうた。
ごめんな。
ここどんな感じやった?」
ユーゴ
(すごく嫌!
だけど嫌って言ったら、ダイキ君のことなら絶対重岡家に戻してくれそうだし、そうなったら危ないし。)
ユーゴ
[😊]
シゲ
「ホンマ?
アイバチャン〜!
今来るで。今日は2人で来たんや。」
相葉
「ユゴちゃん💦
ごめんね、困ってることあったらなんでも言って💦」
ユーゴ(筆談)
ありがとうございます。
本当に大丈夫です!
相葉
「無理しないで。
本当はつらいんでしょ?」
ユーゴ
(え?)
シゲ
「ここ、アカンと思って助けに来た。
全然保護になってへんって。」
相葉
「さっき、役場の人来たでしょ?
おれの友達でさ。教えてくれたの。
筆談させてくれてなかったのとか、ごはん食べさせてないとか。
朝ごはん、ゴミ箱に捨ててあったって。
しかも昨日の食堂のランチとメニュー一緒だったしなんか臭うって言うから。
食べなくて正解だよ。
あれ食べてたら今頃はお腹壊してた!」
ユーゴ
(・・・・・・。)
シゲ
「さっきの😊カード、靴の跡付いてんで。」
ユーゴ
(あ・・・)
相葉
「役場に相談したんだけど。
安全性考えて一般家庭に戻せないって言われちゃったんだよね、さっきの役場の人の家に行けばいいかも。」
すいませーん。
連れて帰りますんで、鍵開けてください!」
職員A
「は?何言ってるんですか?
こんな化け物どこに・・・」
シゲ
「なんやそれ!酷いやん!
人間に対する扱いちゃうやん!
これのどこが保護や!」
職員B
「だってこないだ公園で不審者に襲われたときに勝手に怪我治ったんだろ?
人間には無理やろ!」
シゲ
「そん時は俺たちを助けてくれたんや…!
ユーゴ君も危なかったのに守ってくれて。
それなのに、それなのに、
たったそれだけのことで酷い目に遭うたん?
俺たちのせいなん…?・・・」
相葉
「シゲちゃんはなんにも悪くないよ!
違う!違う!」
職員A
「声出ないんだか何だか知らへんけど。
喋んないこいつも悪いやろ!」
シゲ
「声が出ぇへんし反論出来へんからって人の気持ちがないと思うな!」
ユーゴ(筆談)
ありがとう。
でも、いいんだよ。
シゲ
「え?あかん!あかん!」
ユーゴ(筆談)
魔物がみんな危険だと思ってる人の目の前に、魔物かもしれない人がいたら
絶対怖いと思うんだよね。
俺はすごく傷ついたんだけどね。
そこはわかってあげないと。
相葉
「ユゴちゃん。
つらいことがあっても絶対に許そうとするの、すごく優しいんだけど。
だからといってユゴちゃんが我慢するのは違うよ。
ユゴちゃんを傷つけて悲しませたんだから。
どんな理由があるにしても絶対ダメ。
それがまかり通るなら、
理由があればいじめても良いってことになる。
それは違うでしょ?」
@役場の人の家
役場職員
「ごめんねー、片付け苦手でさ。
散らかってるけどどうぞー。」
ユーゴ
[😊][🙇♂️]
(お邪魔します。
お世話になります)
役場職員
「おー!これが噂のカードか!
便利だねー!」
[😊]
お腹すいたでしょ?
ちょっと待ってね。
何かないかな。
ごめんね。
料理全く出来ないから、いつも相葉ちゃんのとこ頼みなんだよね。
こないだ作り置きしてくれてたのがあったはず・・・。
(冷蔵庫開ける)
(大量のプロテインとスムージー!
2人暮らしなのかな?
あら、俺お邪魔しちゃった?
あのー、編みかけのマフラーって!
明らか俺いちゃだめじゃね?)
役場職員
「あぁ、これは違う!
あのー、アイバチャンが置いていったんだよねー。
俺のために編み始めたのはいいけど忘れちゃったのかなー?」
ユーゴ
(え?相葉さんと友達なんだよね?
そういう・・・。
スムージー・・・
確かに相葉さんが前に飲んでたのと同じ種類だった・・・)
役場職員
「いや、違・・・。
アイバチャンとは何もないからね。
ただの友達、、、
ユーゴ
(あ、一人暮らしでこの部屋のサイズにしてはベッド大きい・・・)
役場職員
「え?ベッド・・・
あ、寝相悪いからさ。
寝返りうっても落ちないようにベッドを大きくして・・・」
(ユーゴ、ニヤニヤ)
役場職員
「違うんだよー、誤解だよー!」
(ガラガラガラ・・・) ベランダに出る
ユーゴ
(あ、お兄さん見て見て!
また月が赤く・・・)
役場職員
「ほんとだ!
ユーゴ君、こんなときに外出たら危ないよ!」
ユーゴ
(そうだった!
なんかこの町来たら魔物よりこわい人間に出会いすぎて・・・)
(続く)
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