のど飴戦士アイバチャンSeason8 【第5話】
※これはフィクションです。
登場する人物、場所、団体等は実際のものとは一切関係ございません。
あらかじめご了承ください。
一方…魔界の神ちゃんは
darkside〜day2 noon〜
神ちゃん
「な、なんやこれ…!!」
使用人
「神ちゃん、そろそろお腹が空いたかと思ってシェフに作ってもらったグビ。
ウチのシェフは最高級の3つ星レストランもやってるグビ。美味しいグビよ。」
神ちゃん
「こ、これ…食べるんか…。」
(腹は満たせても人格崩壊しそうや…)
使用人
「神ちゃんが持ってきた料理も冷やしてあるグビ!
すごく美味しそうグビね!
使われてる食材全部、魔界では見たことないグビ。」
(グゥ〜)←使用人の腹の音
神ちゃん
「おおきに…パフェにするわ、お手伝いさんは3つ星食べぇよ。
人間目の前にしてずっと食べるの我慢してくれてるんやもん、そりゃ腹減るよな〜」
使用人
「神ちゃん、ありがとうグビ。
神ちゃんのこと食べないけど、魔が刺すかもしれないグビ。
魔物だけに!
/////」
神ちゃん
「上手いこと言ってるw」
使用人
「なるべく早く人間界に帰るグビ!
神ちゃんの食糧も尽きるし、グビ。
ワタクシ、最後まで協力するグビ!」
神ちゃん
「めっちゃ優しい!
オレのこと見つけてくれたん、このゲルゲさんで良かった〜!!」
(トントン)
(ガチャ…)
ゲルゲ夫人
「グビッ!グビーグビ!!」
(使用人訳:
神ちゃん、久しぶりね。
よく眠れたかしら?)
神ちゃん
「あ、淳太先生のオカンや!
せや、前に人間界に遊びに来た時ぶりやな〜。
暫く気絶してたみたいで、結構休めた…んかな〜。」
ゲルゲ夫人
「グビー!グビーグビー!」
使用人
「グビッ!グビグビー!!」
神ちゃん
「??????」
使用人
「か、神ちゃん!?
お、大金持ちグビか!?」
神ちゃん
「なんでやねんw
突然何言うかと思ったら(笑)」
使用人
「だ、だって奥様が…
神ちゃんは坊っちゃまの教え子さんって…
ってことは、学校に通ってるってことグビね!」
神ちゃん
「ウチの地域は小学生から高校生まで…12年はタダで勉強できるんやで。
お金かかるのはこれからや💦」
使用人
「す、すごい・・・
なんで魔界はあんなに金かかんねん!
どこに金流れてるん!?」
神ちゃん
「関西弁になってるし!笑
そんなに勉強したいんやな〜。
すごい人…ゲルゲさんや。」
使用人
「よし。気を取り直して神ちゃん、外も見に行ってみるグビ。
人間界に帰る参考になる情報があるかもグビ。」
神ちゃん
「こわいけど、行くか〜」
使用人
「大丈夫グビ。ワタクシがついてるグビ。」
ゲルゲ夫人
「グビ、グビー!」
神ちゃん
「なにこれ?
○と○尋の神隠しに出てくるやつみたいや…」
使用人
「グビッ!グビー!
…神ちゃん、せっかくのお出かけだからと奥様からお駄賃を頂いたグビよ。」
神ちゃん
「淳太先生のオカン、
ホンマにありがとうございます!」
使用人
「(関西弁を訳せなくてあたふた)」
神ちゃん
「淳太先生のお母様。
本当にありがとうございます!」
使用人
「グビッ!グビー!」
ゲルゲ夫人
「グビー!グビッ!」
神ちゃん
「ぐびっ!ぐびー!」
(真似して言ってみる)
使用人
「神ちゃん上手いグビ!」
[ゲルゲ語を少しマスターした]
[100ゴールドを手に入れた]
[パフェを少し食べた 残り0.8→0.5個]
@魔界・屋外
神ちゃん
「昼間なのに暗いんやな。
太陽が出てなくて、月明かりなんや。
魔界って綺麗な街やな。」
使用人
「そうグビよ〜♪
ワタクシ、人間界も綺麗だと聞いてるグビ。
日本っていう場所は綺麗な上に貧富の差があんまり極端ではない、景色も中身もとても素敵な町だと。」
使用人
「神ちゃんの世界はもっと明るいグビね。
確かに、こっちはすごく暗いって坊っちゃまが言っておられましたグビ。
魔物の中にも、この薄明るさが好きじゃない、人間界が明るくて楽しくて好き、っていって家出する者もいるグビ。」
神ちゃん
「へー、魔物でもそうなんや。」
使用人
「そう、それが魔王の息子グビよ。
魔界の王様の子が、
魔界キライって💢
ドエライ奴やねん!」
神ちゃん
「(なんで怒ったら関西弁になるんやろ?)」
使用人
「それが次期国王になったらどうなることやらグビ。
第2王子のマサヤ・ジョージ!!」
神ちゃん
「お手伝いさん、王子のアンチすぎん?
てか、王室のそんな情報どこで仕入れてるん!?」
使用人
「買い物途中に週刊誌立ち読みしたグビ!
先々週の特集に書いてあったグビ!
第1王子はコワイし、
第2王子はチャランポラン!
次期国王はどっちがいいのかわからない、
それが魔界の一般市民の声グビ。」
神ちゃん
「ヘビー読者やんw
でも、魔界嫌いってことは逆にいいっていうか。
魔界の嫌いだと思うところをぜーんぶ変えたら、魔物がみんな平等に暮らしやすい世の中になりそうやと思うんやけどな。」
使用人
「言われてみると…そうかもしれないグビ。
意味のわからないしょーもない法律を改正して、貧富の差を埋めて、貧困問題解決して、教育を充実させるくらいしてくれたらいいグビ。
第2王子の方がコワくないから意見出しやすそうグビ。
早く帰ってきて欲しいグビね。
彼が即位したならば、ワタクシたくさん意見出したいグビ!」
神ちゃん
「めっちゃええやん!」
使用人
「貧困問題を埋められたら多分人間の世界も暮らしやすくなるグビよ。
貧しい魔物が栄養不足を埋めるために人間を食べてるグビ。
別に人間が魔物の主食ってわけじゃないグビ。
(グビグビ、グビグビ、グビグビ)
神ちゃん
「ヒィィィィィィィ…
こっちに来るとゲルゲさんいっぱいやな…」
通りすがりゲルゲ
「グビー!!」
(美味そう、いいご馳走連れてるじゃねぇか)
使用人
「グビー!グッグビ!グビー!
グビグビー!グビ!」
(坊っちゃまの教え子がウチに留学しています。
この子を無事に返さないと坊っちゃまに顔向け出来ません。
わかったらとっとと引っ込みやがれこの野郎!)
通りすがりゲルゲ
「グビー!」(ちぇっ、残念。)
神ちゃん
「よぅわからんが確実に撃退できてる!
話術が凄いんやな!」
使用人
「グビッ!グビー!」(ありがとうございます)
神ちゃん
「ぐびー!ぐびっ!」(どういたしまして)
#神ちゃんが唯一マスターしたゲルゲ語
使用人
「大変恐縮グビ。」
神ちゃん
「なぁなぁ。
お手伝いさんは人間界に住んでみたい?」
ゲルゲ
「憧れますが、現実的には大変グビよ。
人間の姿になる練習も時々してるグビ、でも上手くいかないグビ。
坊っちゃまは凄いグビ。ずっとあの姿のままいられるなんて…」
神ちゃん
「淳太先生は人間に変装した状態で、人間に変わったんやて。
頑張らなくてもあの姿のままや。
お手伝いさん、人間に化けんのちょっとやってみて!」
使用人
「では…少しだけ。
坊っちゃまの姿になってみます…。」
ドウデショウカ…」
神ちゃん
「うーん…
なんか・・・
ちゃうよな。
惜しいというか
なんというか
※参考資料
左:お手伝いさんがさっき化けた顔
右:淳太先生
使用人
「やっちまった💦
坊っちゃまに失礼なことを。」
神ちゃん
「大丈夫、坊っちゃま見てへんから!
よう頑張った!
こっちはこっちでカッコいいやん♪
ガラスの仮面に出てきそうやもん♪」
使用人
「神ちゃ〜んおおきに!!
やさ男やん!」
神ちゃん
「なんか超現代語言うてへん?笑笑」
(使用人、エセ淳太からゲルゲの姿に戻り神ちゃんと更に歩き始める)
神ちゃん
「あの山の辺りかな〜
オレ魔界に来た時、山の辺りにおったような気がすんねん。」
使用人
「そうでしたね、魔獣に追われてたグビ。
よくよく見たら、坊っちゃまのお写真に映ってたお方にそっくりだったのでワタクシが魔獣から横取りしたグビよ。」
神ちゃん
「写真?あー!さっきの!よぅオレまで見てたな〜!
オレが同じ立場やったら坊っちゃましか覚えてへんかも」
使用人
「坊っちゃまのご友人も覚えておきたいと思ったグビ。
この仕事をしてたらいずれお役に立てるかもしれないグビ。」
神ちゃん
「カンペキ!出来る男や!」
(魔獣の遠吠え)
使用人
「そうそう、ここ数年はあの山の上の魔獣が悪党化していて困ってるグビ。
魔獣の仲間が1匹、人間界と繋がってる川に流されてしまったらしくて、
何だったかな?川…何とか川…」
神ちゃん
「まさか…○○川」
#何でコンプライアンス
#川の名前くらいええやん
使用人
「そうそう、神ちゃんよく分かったグビ。
昔からその川は人間界に繋がってると言われてるグビ。」
神ちゃん
「すげー。魔界と繋がってるってホンマなんや。
人間界にもその川あんねん。
しかもウチの近所!!
オレの幼馴染が真正面の家に住んでて、オレたち毎日その辺で遊んでるわ(笑)」
使用人
「それはそれは、大変だったでしょうに。
その川、魔界の周りをほぼ1周してますから、こちらの世界全国の魔物が町に来るはずグビ。」
神ちゃん
「ホンマ!しんどかった(汗)」
使用人
「まぁ、他にも人間界に繋がってる穴はちょこちょこ空いてるらしいグビ。
人間界に立ち入った魔物ぜーんぶが川から来るわけではなさそうグビ。
でも、神ちゃん?
他のところには遊びにいかないグビ?」
神ちゃん
「そこにいれば守ってくれる人もいっぱいおるから、意外と安全かな〜と。
だって
どこ行ったって結局、町内どこにでも魔物出て来るんやもん!
人のいるとこの方がええやんw」
使用人
「本当にすみません(汗)
お騒がせしてます。
しかし、そのように沢山魔物が来るとなると…
…人間界で見たことないグビか?魔獣。
黒くて毛がフサフサで、三角の耳が頭に2つ付いてて、シッポが細くて短い…」
神ちゃん
「…まさか!!
…こんなんちゃうよな?」
(スマホの写メを見せる)
使用人
「そう!これが魔獣グビ!」
神ちゃん
「まさか!
ウソやろ!」
使用人
「魔獣の子供グビね。
大きくなるとだんだん獣っぽくなるグビ。」
神ちゃん
「ネコちゃうのか、タマ。」
使用人
「タマ?」
神ちゃん
「オレたちがちっちゃい時…って言っても6〜7年前か。
河原で怪我してるところを拾ったの。
そんで、幼馴染が飼って…タマって名前付けて恐ろしいくらい可愛がってる。」
使用人
「確かに、お歳の割に凶暴化してないグビね。」
神ちゃん
「多分本人も自分は人間界のネコやと思って暮らしてるやろうからな〜。
みんなに甘やかされて、のほほんと暮らしてるわ〜」
使用人
「ぜったいそちらの暮らしの方が良さそうグビ。
魔獣使いはキビシイですから。」
魔獣
「(遠吠え)」
神ちゃん
「みんな家族が帰ってくるのを待ってるんやな。
そこは同じか。
魔獣も、人間も。
みんな心配してるやろうな。
助けに来てくれるかな。」
(続く)
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