のど飴戦士アイバチャンSeason11.5 【同じ空の下、紡ぐ物語〜小話集⑥】
⑥小話〜夜更かしとフラポテコーラ
神ちゃん
「ふぁー、眠くなってきたぁ〜。
国語、数学、英語は模試の見直し終わったわ。
化学、物理、日本史は明日ぜっっったい!やらなアカン!!
そろそろ面接の練習もせなアカンな。
ガクチカ、絶対聞かれるよな。
学生時代は何に力を入れてましたか〜?
絶対聞かれるよな!
どうしよう、これ、何言えばええかな?
部活?
サッカー部…選手ちゃうけどええかな?
でも他に言えそうなことないよな〜?
魔物出没数ナンバーワンの町で生まれ育ち、18年暮らしてきました。
ほぼ毎日魔物に遭遇したし、襲われました〜!
…なんて信じて貰えへんやろうなぁ。
この町の人以外は魔物見たことないやろうし、存在自体もマンガとか映画の中の話としか思ってへんやろうなぁ。
ホンマに居るんやけどなぁ。
魔界に行きました!とか嘘くさいし!
他の話…。
まさか親友のデートプラン全部考えてましたとか言えへんもんな。
説明するのもしんどい。
やっぱ、
スポーツ経験ゼロから運動部のマネージャーになった話
よし、これや!
モノは言いようや!
ホンマ、あんなに大変やなんて思うてなかったで。楽しかったけどな。
(カキカキ…)
…これでええんかな?
他にすごい奴おって落とされへんかな?」
(ガチャ!)
「トモくーん!
そろそろ休憩やー!」
神ちゃん
「お兄うるさ!」
アキト
「はい!フライドポテトと、コーラな!」
神ちゃん
「むっちゃ高カロリーやんか!」
アキト
「ジェシーが最近気に入ってるって言うてたで?
ポテチコーラに次ぐ衝撃やったって!」
神ちゃん
「形違うだけでほぼ一緒やw
してジェシー最近太りすぎってユーゴくん言うてんのよ。
マ○ドのバイト中にジェシー来たら注文断りたくなるってw」
アキト
「まぁまぁ、騙されたと思って食べてみ。
休憩も勉強のうちってことで〜」
神ちゃん
「まぁな。そうするわ。疲れてるし。」
アキト
「疲れてんなら今日は寝たら?」
神ちゃん
「さすがにまだ寝られへんわ!
こうしてる間も他の受験生は勉強しとるんやで!」
アキト
「まぁ!周りが見えない分ビビるよな!
早朝に勉強した方が頭スッキリしてて捗るんやけどな。
起きれるかどうかが博打やしな。
今何やってたん?」
神ちゃん
「面接対策でガクチカ考えてた〜。
でも何か弱いかなって。」
アキト
「そんなことないで〜。
トモくん毎日頑張ってたやないの〜。」
神ちゃん
「でも他にすごい奴っていっぱいおるやろ?オレより頭良くてスポーツも万能だったりするような…」
アキト
「他の人は他の人よ。
トモくんが頑張ったこと、ありのまま言えばええやん。
わかってくれたら面接官ナイスやし。
わかんなかったらそいつら全員アホから、そんなところトモくんみたいなええ子は行かんでええし。」
神ちゃん
「え?は?」
アキト
「お兄はちゃんと知ってるから。
トモくんがええ子やってことも。
勉強も部活も頑張ってたんも。
合間で魔物に襲われて大変やったこともな!」
神ちゃん
「ホンマそれよ〜!
おおきに。元気出たわ。
…わかってくれる人が1人でもおったら、なんか、嬉しいな…」
アキト
「ん?なになに?」
神ちゃん
「なんでもない!
…フライドポテトうまっ!」
アキト
「せやろ!コーラも飲み!」
神ちゃん
「うっま!!
面接官に教えたくなるわ!
ポテチコーラもええけどフライドポテトも最強やて!」
アキト
「落とされるからやめとき(笑)」
(終)
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