のど飴戦士アイバチャンSeason11.5 【同じ空の下、紡ぐ物語〜小話集㉘】


㉘小話〜RPG







※これはフィクションです。
登場する人物、場所、団体等は実際のものとは一切関係ございません。
ストーリー構成や更新頻度の都合により、時系列が前後しています。
あらかじめご了承ください。




















ジェシー
「わー、また負けちゃったぁー!!
むっずかしーねー!!HAHAHA!!」









ジェシーが最近ゲームにハマっている。









昔からよくある、有名なゲーム。

魔王に連れ去られた姫を助けるっていうRPGの。

赤い帽子にヒゲの生えた主人公の青年を、ジェシーが操作してる。









昔遊んでたゲーム機が実家にあったから、ジェシーみたいな異世界の人に与えてみたら絶対喜ぶだろうし、面白いんだろうなと思ったら案の定…








さいこう。











動画配信サイトに投稿しようと思って、ムービー回してたんだけど…。









これは見てて飽きない神動画が撮れた…








弱すぎる・・・












あのつよーいジェシーが…


弱すぎるwww















結局、撮影してる動画はほとんど自分の笑い声になっちゃったかな。












ジェシー
「ユーゴ!笑いすぎ!!」









ユーゴ
「ふはは、だってそこで失敗すんの何回目だよ?
そこあぶねーんだから避けるか他のルート通ればいいのに。」










ジェシー
「そっか!そうだよね!
じゃあもう1回!!

そろそろお姫様助けないとかわいそうだね!
怒られちゃうかも!」








そういうストーリー展開考えながらゲームしてんのが何ともジェシーらしい。

クリアするだけのゲームにしてないというか。









ユーゴ
「頑張れー。
ここクリアしたら姫さま操作してお城の探検出来っから!」









ジェシー
「さっすがー!クリア経験者!」










こいつ、真剣に魔王と戦うゲームしてるけどさ。


視聴者誰も知らないけど、魔物なんだよな。

メンバーには教えてないけど、魔王の息子なんだよな?
後継者に名乗りを上げるということは、将来的には魔王になるかもしれないんだよな?












なんか、不思議だなぁ。








ジェシー
「ユーゴ、不思議そうな顔してる!」









ユーゴ
「え?
あ、お前ゲーム画面見てると思って表情油断してたw」








ジェシー
「僕はどこ見てても君のことも見てるの!」








ユーゴ
「すげぇ、というか、こえー。」









ジェシー
「なぁんでよー!
あったりまえジャーン!
AHAHAHA! 




あ!また負けちゃったぁ!HAHA!」











ユーゴ
「よそ見してっからだろ〜?w」
















みんなの大好物、俺たち…というかジェシーのノロケ発言も撮れたところでムービーを止める。









タイトルは
《人生初のゲーム!
懐かしのアレをジェシーがやってみた。》



かな?




シンタローに編集してもらおう。










って、まだジェシーこっち見てるしw











ユーゴ
「そんな見んなよ〜。
熱視線で穴あきそうだわ!」












ジェシー
「FUFUFU〜♡
なぁーに考えてたのかなーって。」









ユーゴ
「お前さぁ、将来的に魔王になるかもしれないのに。
ラスボス感ねぇなーって。」







ジェシー

「AHAHA!

それどういうことー??」










ユーゴ
「魔王っていつの時代も悪役に描かれてるのに。

人間助ける魔王って今までにいないよな。」








ジェシー
「ほんとだねー!HAHA!
僕は正義の味方の味方だもんね!」










ユーゴ
「いやいや!
お前はヒーローになるんだから、

正真正銘、正義の味方なのよ。」









ジェシー
「どうなんだろう?
かぁいい子連れ去っちゃうかもしれないよ。
まぁ、連れ去るとしたら…ユーゴなんだけどね?」









ユーゴ
「ふはは、だろうなw
俺は何されちゃうの?」










ジェシー
「お部屋に閉じ込めて一緒にティータイムするの!
AHAHAHAHA!」









ユーゴ
「平凡すぎんだけどw
ちょっと楽しそうだわ。」









ジェシー
「どうかなぁ?
魔界はねぇ、ユーゴの大好きな太陽さんはないからね〜。


乗り物といえばお馬さんしかないからガソリンスタンドがない…
バイクに乗っても補給出来なくてガス欠になっちゃう。

そうそう、電気もないからスマホの充電出来ないし、ゲームも出来ない。
すごく暇なんだよね〜。」










ユーゴ
「え?マジ??」








ジェシー
「お庭にでも出て、お月様とお星様を眺めようかねー。

暇を潰すなら自然に触れるのが1番だね。






そうだ、キャンプはどぉ?
お城のお庭広いからさ、テント建てて〜。


お米炊いて食べるの。


食糧は城下町の市場で調達して〜。






キャンプファイヤーもいいね!






AHAHA、楽しそ〜!
毎日遊んで暮らそうね〜♡」











なかなかいい提案をしてくるなぁ。
養って貰える上にそんな楽しそうな暮らしができるなら魔王に捕まってもいいのかもしれない。









(終)

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