のど飴戦士アイバチャンSeason12 【第8話】






※これはフィクションです。登場する人物、場所、団体等は実際のものとは一切関係ございません。
あらかじめご了承ください。









@14:00





⚡︎⚡︎⚡︎テレビ
「ヒーロー協会の事件に続報です。

東京都渋谷区代々木のNPO法人、日本正義の味方機構、いわゆるヒーロー協会で行われていたヒーローの最終試験中に魔物が現れ多数の死傷者が出ている事件ですが、


現在のところ受験生、試験監督、現場に駆けつけたヒーローなど合わせて50名以上が死亡、生存者はまだ確認されていない模様です。



魔物の居場所などの詳細は分かっておりません。
近隣住民は安全に留意した行動をしてください。
まもなく防衛省の会見です。」
























ダイゴ
「・・・・・・。








どうして…。
何があったの?






ユーゴくん、ジェシーさん。






無事なの?






無事だよね?







ちゃんと…生きてるよね?

やだ、やだよ!
死んじゃうなんて…!!










お願い、お願いだから…。
もうこれ以上ぼくから大切な人を奪わないで…。」












(ピーンポーン)









ダイゴ
「帰ってきた…!」









(ガチャ…)










ジュリ
「ダイゴ?今ニュース見てさ?

ユーゴとジェシーから連絡きたか?
俺んとこ全く繋がんなくて…」










ダイゴ
「違った・・・・・・。」










ホクト
「あぁ、ジュリも来てたんだ。


その様子じゃ、まだ何も…かな。」











ダイゴ
「どうしたんですか!?
何があったんですか?
なんか、よくわかんなくて!!



どうして?どうしてこんなことに!?




僕の大切な人がまた…
いなくなっちゃう!!



僕のせいでしょうか?
僕が大好きだとみんな死んじゃうんでしょうか?


ユーゴくん、ジェシーさん…
ごめんなさい!ごめんなさい!」












ジュリ
「ご、ごめんな!
そうだよな、よくわかんないよな!?







ごめんごめん。
一旦落ち着こう、な?

俺たちも落ち着く…からさ。








よし、みんなで一緒にあいつらの帰り待ってようか。」









ホクト
「(パカッ、ガサガサ)

ダイゴ、これ食べたら?
悪いことしたら大体本人に見られちゃうからねー。


ユーゴの隠し持ってるお菓子食べちゃおう。


ほら、チョコレートもあるぞー。」












ジュリ
「そ、それ名案だなっ。
ジェシーのウイスキー開けるか?



魔界は何歳から呑める?」












ダイゴ
「2000歳からです。
ぼくまだ60歳なんで…まだまたですね。」












ホクト
「そっかー。
じゃあ俺たちだけでやるしかないね。」










(ガチャ)










「おーい!」










ジュリ
「タイガだ。」









ホクト
「ノックもピンポンも無しで入ってきた。


ダイゴ、こういう大人にはなったらダメだからな。」









タイガ
「ユーゴとジェシー…」







ジュリ
「ちょ、やめろ、
それ俺たちも聞いたから💦」








ホクト
「お前仕事抜け出してきたの丸わかりな格好だな!」




















(ピーンポーン)






(ガチャ)









シンタロー
「おーい!


あ、みんな来てたんだ!久しぶり〜。」









一同
「シンタローおかえり〜。」










シンタロー
「まーちゃんと一緒にこっち来ちゃった。」











ホクト
「相葉さんは現場の方?」








シンタロー
「そーそー。
多分関係者以外立ち入り禁止になってそうなんだって。



おー、ダイゴ!
そのチョコ、お兄ちゃん達から貰ったのか!
良かったな!!」








ジュリ
「ユーゴのやつね。
俺たちはジェシーのウイスキー飲むぞ。


悪いことしたら本人に見られるだろう作戦だ!」









ホクト
「シンタロー、お前さ。

こう見えてマジで空気読めるヤツだよな!」









シンタロー
「どう見えてたんだよオーイ!!」










⚡︎⚡︎⚡︎テレビ
「防衛省の会見が始まりました。」











一同
「あ、」










しーん。
(テレビを注視。)











⚡︎⚡︎⚡︎
「えー、本日行われておりましたNPO法人日本ヒーロー協会の最終試験についてと救援活動の経過報告です…



受験生50名、試験監督2名、計52名が現場にいました。
試験のタイムテーブルですが、本日9時からオリエンテーション、10時から筆記試験、12時から昼休憩を挟みまして13時から16時で実技試験の予定で行われていました…。


今回問題となっている魔物が現れたのが13時40分頃、ちょうど実技試験を行っている最中の出来事でした。


出現直後に受験生と試験監督の全員が負傷、45名の死亡、3名が行方不明、4名は病院で治療が施されております。
救援に駆けつけたヒーローは18名。
12名が死亡。
3名が重傷、3名が軽傷で病院へ搬送され処置が施されています。




ヒーローは魔界から人民を守るという大きな使命があり、NPO法人ではありましたが防衛省と連携する体制を取っておりました。
現在警察とヒーロー協会、自衛隊員で捜索活動、救援活動を行っております。




魔物についてですが、現場での戦闘により負傷させることは出来ましたが現場から逃亡したとのことです。


人を襲う可能性が極めて高く、近隣住民の方は遭遇しないよう細心の注意を払って…」







記者
「注意って、何をすればいいんですか?」
「屋内であれば問題ないんですか?」
「そもそも魔物というものを知らないのですがどのような習性なんですか?」
「ヒーローが戦ってそんなことになるなら一般人は到底生き残ることできないですよね?」







ホクト
「4人生きてる…。」




ジュリ
「絶対4人に入ってるじゃん!
試験監督2人だろ?
絶対受験生2人以上生きてんの確定だろ!?」







シンタロー
「だよなぁ!
あいつらがなぁ!
そんなわけないよなぁ!!」












タイガ
「そうだよ!
ジェシーだって魔物だよ?めっちゃ強いし!
ユーゴに指一本触れさせないって!」












(ガヤガヤ…)













(ピーンポーン)














ダイゴ
「今度こそ帰ってきた??」










(ガチャ…)










ダイゴ
「ユーゴくん、ジェシーさん!!…








あ、ごめんなさい…。


視鬼神さん。


うるさかった…ですか?」












視鬼神さん
「いや。確かに音はしたけど。


俺も今ニュース見てて、多分それで大変なんだと思って、様子見にきた。」













ダイゴ
「ユーゴくんとジェシーさんが最終試験を受けに行ったんです。

それで、まだ帰ってきてなくて。」









視鬼神さん
「そうか。それは心配…だな。
子供1人残して。




俺は物音なんて何にも気にしないから。
お前も気にするな。




ガキはガキらしく泣いてろ。
大人にはたくさん甘えとけ。」










(ポンポン)












ダイゴ
「ぐすっ、ぐすっ。」









タイガ
「あの人だれ?」








ホクト
「隣の部屋に住んでるお兄さん。」








シンタロー
「お兄さんもウイスキー呑みます?
悪いことしたら帰ってくるかもと思って開けてたんですよ…。





あいつらもなー。
助かったんだったら早く帰って来いよな…。
早く来てくれないと俺たち酔い潰れちゃうだろ。
せめて連絡してもらわないと困るぜ…。」

















@16:00








ダイゴ
(zzZ…)











シンタロー
「泣き疲れて寝ちゃったか。」












(⚡︎⚡︎⚡︎prrrrrr…)











シンタロー
「はーい、まーちゃんなしたー?





え?うん、わぁった!
ちょっと待って!」











ジュリ
「え?なになに?」








ホクト
「進展あった?」







タイガ
「シンタローどこ行くの?」











「キッチン!?」















シンタロー
「炊飯器…



あー、炊飯ボタン押されてない!









(パカッ)








あー、生米ヒタヒタ。完全に忘れてるねー。










(⚡︎ピッ、ピピー!ウー!)










押したよー!









えーっと、冷蔵庫?











(ガチャ)









なんか野菜切ってあるよ。


にんじん…玉ねぎ…じゃがいも…
カレーかな?










(ガラガラガラ)









カレールーもある!」









視鬼神さん
「安否というより晩飯の下準備らしい。」









タイガ
「今日はカレーかー。
試験終わりに楽だもんねー。」










シンタロー
「うん、うん。わかった。
作ってダイゴに食わしたらいいね。
オッケー。」











(ピッ)








ホクト
「それで?
相葉さんはカレーの話以外なんかしてなかった?」








シンタロー
「炊飯器…

そうジェシーは言い残してたらしい。」












(続く)


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