のど飴戦士アイバチャンSeason12 【第10話】





※これはフィクションです。
登場する人物、場所、団体等は架空のものであり実際のものとは一切関係ございません。
あらかじめご了承ください。

















ジェシー
「えーっと、それで…

みなさんはどちらさまなんですか?









…!!
ここはどこ??

























(ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、)








(カタ、カタ、カタ、カタ、)









(ヴゥゥゥゥゥゥゥ〜)



















(ピーンポーン、ピーンポーン、)





(ガラガラ、ガラガラ、)





(ポーン、ポーン、ポーン、)






(ピピピピー!ピピピピー!)










なにここ!

すごいうるさいんだけど!












相葉
「え?じぇすくん?」







卓巳先生
「ジェシー…
まさか、記憶喪失?」









ユーゴ
(・・・・・!!)









ジェシー
「なんでみんな僕の名前知ってるの!?



なにこれ!

線たくさん繋がってる!




人間の方がたくさん!





捕まったの?

殺されちゃうの?

それとも人体実験!?







こわい!こわい!

やめて!







お願いだから帰して!」










相葉
「じぇすくん、落ち着いて!」









ジェシー

「ごめんなさい!
ごめんなさい!
僕が悪いんです!
わかってますから!
お願いだから殺さないで!」












ユーゴ
(💦💦💦)









ジェシー
「やめて!近寄らないで!」












(バシッ!)












ユーゴ
(・・・・・・!!)









ジェシー
「あ、ごめん…
痛かったよね。怒ってる?
そういうつもりはなかったんだよ…!



君は同じ服を着てるから僕の仲間なの?
一緒にここから逃げよう。
だからさ…。」











ユーゴ
(泣きながらICUから出て行く)











ジェシー
「ごめんってばぁ!」










相葉
「ユゴちゃん!どこいくの!?



じぇすくん!
追いかけてあげて!
あの子、ユーゴって名前だから!
名前を呼んで追いかけてあげて!




じぇすくんは覚えてないかもしれないけど、あの子を悲しませることは絶対にしなかったの!
今行かないと後悔するよ!」








ジェシー
「HE?
あの子はじめて会ったよ?」








相葉

「覚えてないだけだって!

見た目もだいぶ変わっちゃってるし。





いいから!
早く行け!」










ジェシー

「HA、HAI!



ユーゴ?お名前ユーゴだったっけ?

ユーゴー!ユーゴ〜!!」








卓巳先生
「だからぁ。


ジェシーはこう見えて重症なんだって!






まぁ、意識は戻ってるからいっか。

心電図は外していいけど、点滴棒は持って歩いて。」









ジェシー
「ユーゴー!ユーゴ〜!!」










(ガラガラガラ…)









卓巳先生
「記憶失っても素直だなぁ。」

























ユーゴ
(・・・・・ぐすっ。ぐすっ。)












ジェシー
「ユーゴ。ここにいた。
隣いい?」








ユーゴ
(頷く)
(ぐすっ。ぐすっ。)







ジェシー
「さっきはごめんね。
痛くない?」








ユーゴ
(首振って指で👌)














ジェシー
(両手の親指でユーゴの目の下を撫でながら)
「髪の毛はボサボサだけど、よくよく見たらキレイなお顔…。小さい。

お目目はクリクリでキラキラだぁ。」









ユーゴ
(・・・・・・。)









ジェシー
「あ、ごめんね。
本当に大丈夫??
すごく痛そうな顔してるよ。
苦しそうというか。なんというか。」










ユーゴ
(・・・・・・。)











ジェシー
「ごめんね、僕記憶を失ったみたいなんだ。

だからみんなのこと知らないんじゃなくて、忘れちゃったんだね…」








(ユーゴ、ジェシーに抱きつく)








ジェシー
「・・・Ha♡

こ、こんなにひどい怪我だし、ユーゴも声が出ないみたいだし。
それだけ大変なことが起こったんだね…。











あのー、えーっと。








・・・・・・。」








ユーゴ
(・・・・・・。)














ジェシー
「えーっと・・・・・・。









・・・・・・









…ご趣味は?」












ユーゴ
(プッ)











ジェシー
「あ、笑ってくれたぁ。

変な質問してごめんね?

ナンパしてるわけじゃないんだよ。

いずれはナンパしたいんだけどね。」











ユーゴ
(何かジェスチャー)










ジェシー
「お風呂?

お風呂が趣味なの?」








ユーゴ
(👌)


(ジェスチャー)










ジェシー
「あれだ、カッコいい乗り物の!

バイクだ!」








ユーゴ
(👌👌👌)


(ジェスチャー)







ジェシー
「HEHE!

それは…火おこし…キャンプだね!」





(👌👌👌)








ジェシー
「僕、ユーゴのジェスチャークイズ得意かもしれない!







あ、大丈夫?
今一瞬痛そうだった。

ユーゴも、どこか怪我してるの?」












ユーゴ
(頷く)








(右袖を捲って見せる)








ジェシー
「腕?
あぁ、痛々しい。傷があるね。

傷がぐるっと一周してる。」








ユーゴ
(右腕に左手を立ててトントン)











ジェシー
「切れちゃったんだ。
傷口に歯型がついてる。


切れた後に食べられそうになったんだね。



でも…治ってきてるね。
魔物の回復能力よりかなり早いかも。





動きはどう?

指、動きにくいんだね。



怖かったね。ごめんね。」










ユーゴ
(???
首ブンブン振る)









ジェシー
「これやったの僕じゃないの?
でもこの感じ魔物の仕業だね?
僕以外の魔物かな?」










ユーゴ
(頷きまくる)








ジェシー
「でも、僕が代わりに謝るよ。
同じ魔物として。

それに、僕がその場にいながら悪魔から君のことを守れなかったんだ。


僕はね、絶対に人間は食べないって決めてる。


人間大好きなんだ…


だから、人間を傷付ける魔物はすごくイヤなの。」







ユーゴ
(頷く)








ジェシー
「あ、知ってた?」









ユーゴ
(めっちゃ頷く)











(ジェシー、ユーゴの手をさすってあげる)











ジェシー
「ユーゴ、あのさぁ。
僕たちは…」







病院スタッフ
「髙地ユウゴさん。
リハビリの時間です。」








(ユーゴ、ジェシーに手を振って行ってしまう)













@1時間後




ジェシー
「お兄さん、それでね。
それから僕すごいモヤモヤしてて。


何て言うんだろう。
ユーゴのことが頭から離れなくて。
考えれば考えるほど頭の中がどんどんモヤモヤに包まれていくんだ。」







相葉
「そっかぁ、やっぱりそう?」








ジェシー
「やっぱりって?え?どういうこと?

なんか、ズボンの中がウズウズするし。
発情期かなぁ。なんて思ったり。

ユーゴのフェロモンの匂いも相まってね。
記憶を失ってるから前の発情期がいつだったのかも覚えてないんだよ。」









相葉
「卓巳くん?言った方がいい?」







卓巳先生
「どうだろうねー。
そういう話には疎いから。

お前の方が得意じゃないの?
そういうドラマばっかり見てんでしょ?」








相葉
「まぁ、そうなんだけどさぁ。
じゃあ自分で気づく方がいいんじゃないかな?
あ、僕はもしかして…!!的な。」








ジェシー

「気になるよぉ〜!!!



あれから1時間ずっとユーゴのことばっかり考えてたら頭痛くなってきてさぁ!






早く会いたい!


目の前に居てくれたら思い出さなくても良くなるよね??

いや、思い出とかは絶対思い出したいんだけど!!

少し負担は減ると思うんだ!!」








卓巳先生
「これが参考になればいいけどなぁ。


ジェシーの荷物、試験会場にあったのが届いてたよ〜。


全部綺麗に残ってた。
事件当時、連絡が取れなかったのはスマホも一緒に金属製のロッカーに入ってたからだと思う。」







ジェシー
「これ僕の?

あー、これ!
人間が背負ってて憧れてた!
リュックでしょ?

すごーい!
今の僕は持ってるんだ!」











相葉
「そうそう!
中見たら思い出すかもね!」









ジェシー
「教科書かな?
この文字は、人間のやつだね。


全部ふりがな振ってあるから読める!






でも…これ。
魔物退治のことが書いてあるよ。






僕、魔物だよ?

魔物が持つべきものじゃない。

この内容を魔界でバラしたら大変なのに持たせてくれるなんて。
人間は僕のこと信じてたの?



待って!
これ、ルイスジェシーって書いてある!



ジェシー違いで僕に届いちゃったみたいだ!」








相葉
「あのー、これは人間界での名前でね。
本名はすごく長いとは聞いてるよ。

魔物ネームがMr.ズドンって名前だから、
ズドンジェシーとかそんな感じなのかな?」








ジェシー
「あ、裏表紙に魔界の文字で僕の本名書いてあった。



僕の書いた字だよ!」









卓巳先生
「このよくわかんない文字でもクセ字みたいなのあるんだ。」









相葉
「じぇすくんは魔物ではあるんだけど、
悪い魔物を退治するためにヒーローの試験を受けてたんだよ。



人間が大好きだから、人間を傷つける魔物が許せないんだって。」








ジェシー
「今も僕は変わらずそう考えてるんだね!

僕はPoliceってことか!」







相葉
「そうそう!ポリス!

それにさぁ、大好きな人のこと守りたいんでしょ?」」









ジェシー
「HE?

僕の…すきなひと?///」













卓巳先生
「スマホはねー。
パスワードかかってるだろうから安易には触れない…

間違ったら開けられなくなるだろうし。

ユーゴくんなら開け方わかるかもしれないね。


なんか…そんな気がする。
パスワード共有してそう。
勝手なイメージでゴメンだけど。

わからなかったらとりあえずユーゴくんの生年月日から予測するしか…」








ジェシー
「おー、これは人間が持ってる小さい機械だね。

2つ折りのパカパカしたのしか見たことなかったよ!」







相葉
「あれ?開いた?


じぇすくん、まさかロックかけてなかったんでしょ!?」







ジェシー
「開けたらすぐ写真が出てきたよ!
すっごいたくさん!
これ見てったら思い出すかなぁ。



HEHE、誰だろうこの人。
同じ写真ばっかりだし!
アングル違いとかもあるよ?





わー、こんなにたくさんあったら見切れない!






あ、こうやったらまとめて消えるのか。



お写真たくさん!
この2人そっくりだねー。

親子?
結婚してるのー?


僕の好きな人がこの人だとしたら既婚者じゃん!

犯罪だ…。」










相葉
「じぇすくんの好きな人は独身だし、子供はいないよ。

その子はタイムリープして未来から来た、じぇすくんの親戚の子。
ユゴちゃんと一緒に面倒見てるの。」








ジェシー
「HAHA!

子連れと恋に落ちたわけじゃないのね!





って、結局僕が好きなのは?
この爽やかボーイ?




あー、ますますよくわかんない…。








うわー、毎日100枚以上この人の写真撮ってあるよ〜。
僕の好きな人って絶対この人じゃん。


それにしてもこの写真の量!
やっばー!僕キモすぎない?








お写真に罪はない。
キモすぎる僕を削除しよう!」











相葉
「じぇすくん、写真消すのは良くないんじゃ…」








ジェシー
「うん、このモヤモヤはもしかして…
なんかちょっとわかった気がする。」









(ガサガサ)








ジェシー
「あ、あった。」









相葉
「なにそれ?薬?」






(ゴクッ)









卓巳先生
「あ、ちょっと待って!

飲んじゃった!

その薬、研究医の先生が欲しがると思ったんだけど!!」







ジェシー
「魔界ではメジャーな薬なんだよ。

症状が出たらすぐに飲まないと。



あれー、これしか持ってないの?
こりゃまずいぞ。



これより強い薬もあるはず…
あれ?何で持ってないんだろ?
いつでも飲めるように必ず持ち歩かないといけないんだよ。

飲んだとして殻は先生に返さないといけないし。そのくらい強力なんだ。」










相葉
「モヤモヤの原因はその薬ではないと思うんだけどな。」










(続く)

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