のど飴戦士アイバチャンSeason12 【第12話】
※これはフィクションです。
登場する人物、場所、団体等は架空のものであり、実際のものとは一切関係ございません。
あらかじめご了承ください。
@11:00
(チョキチョキチョキチョキ…)
(シャシャシャシャシャシャシャシャ)
ユーゴの兄
「はい、終わり〜。
こんなもんでどう?」
ユーゴ
(・・・!!)
相葉
「元のイケメンの姿に戻ったねー。」
ユーゴ
[🙏🏻][🙇♂️]
ユーゴ兄
「ありがとー、ってことかな?
ユーゴ
(👌)
(髪の毛触ってる)
ユーゴ兄
「良かったな、そのカード!
便利なもの作ってもらっちゃって!
トランプの予備こんなに使って大丈夫…
って何セット分!?
1セットに6枚くらいずつしか入ってないよね?」
相葉
「マジック用の何も書いてないトランプなんだって!
52枚なくても素人にはバレへんからええんちゃうかー(エセ関西弁)って、
前にこうなったときに保護してくれてた、
町の名物家族
がみんなで作ってくれたの。」
#なんという紹介の仕方
#話題のアスリートの実家やぞ
#主な製作者はアスリートとその親友
ユーゴ
[😊]
ユーゴ兄
「優しい人たちに出会えて良かったな!
ったく、お前の原始人体質はカットモデルに最適だな。
今度こうなったら専門学校に押しかけてハサミ触ったことすらないド新人にカットさせようか(笑)」
ユーゴ
(💦💦💦)
#イヤだけど
#今後もぜったいありそうで焦る
相葉
「いやいや!
クセを活かして切る手法はやっぱり
トップスタイリスト
じゃないと大変だよねー。」
ユーゴ
(激しく頷く)
ユーゴ兄
「そっかー、それもそうだなー。」
ユーゴ
[🥺]
ジェシー
「師匠すてき!
一生ついて行きます!の顔だね!HAHA!」
ユーゴ
(ブンブン激しく頷く)
ユーゴ兄
「おいおい、ヘッドバンキングしてるよw」
ジェシー
「あらぁ〜、もぉ、かぁいいんだから〜。
ユーゴ、髪切ってもらったら見違えるように変わったねー。
あ、あの写真の人に似てるね…!
えーっと。」
ユーゴの兄
「どれどれ?
ユーゴに似てる人なんているの?」
・・・・・・
お、おいwwwww
ユーゴ!お前!
ジェシーのスマホのゴミ箱の中に大量に居るんだけど!!」
ジェシー
「ユーゴじゃないと思って消しちゃったの。
写真だと鼻効かないし。
見た目全然違うし。
どうしよう…
ユーゴだって知ってたらこんなに消さなかったんだよ!
似てる写真いっぱいだから、いい写真残しながら消してたらこうなっただけで…
たくさん写真見てったら記憶戻るかなって。」
(しょぼん)
ユーゴ兄(小声)
「え、本当に忘れてるの?」
相葉(小声)
「こう見えて本当なの。
昨日までと何も変わってないんだけど。
記憶失ってもユゴちゃんのこと好きになり始めてる。」
ジェシー
「途中でどの写真もいいなと思いはじめちゃって。
僕に向けてるこの表情とか、
首の角度とか、
瞳のキラッとした感じとか、
1枚1枚があまりにも違いすぎて全部消せなくなっちゃったの。
それで、消しちゃった写真を元に戻したいなって。
浮気してるみたいだと思ったけど、浮気じゃなかったんだね…あ!」
ユーゴの兄
「相変わらず見た目で選ばない男だなー。」
ユーゴ
(どつく)
(筆談)
"どういうことだよ!"
ユーゴ兄
「お前のことイケメンって言ってくれるの、お師匠さんしかいないだろー?
#こ
#作者は超絶褒めてます
ジェシーですら褒めてんの聞いたことないなー。
優しい、心が強い、器が広い、気遣ってくれる、面倒見がいい、優しい…優しい…あとなんだったっけ?
やさしい。」
ユーゴ
"俺ってただのいい人?"
ジェシー
「そんな感じはしないよ。
魔物に偏見なく友達になれるってすごいことだし、
α(魔物の性別)を家に入れるって本当だったらとんでもないことだし、
しかも親戚の子まで一緒に面倒見てくれてるんでしょ?
優しすぎてさ。
ただのいい人なんてそんなわけない!
ただものじゃないよ!
危ないから僕以外の魔物にはこんなことやんないでよ!HAHA!
そんな素晴らしいユーゴの写真を消してしまった…一生の不覚だ…。あぁ。」
相葉
「ユゴちゃんの写真、
ゴミ箱から出してあげようよ!
えーっと、何押すんだっけ??
ユゴちゃんに教わったんだよね。
ここ押してさ、」
#頑張れ
#おじさん
ユーゴ
(完全に削除を指さす)
ユーゴの兄
「あぶねー!ユーゴ消すなよ〜!
全て復元タップしないと」
ジェシー
「わぁー、飛んでったー。
元に戻ってる!
ありがとう!!
ユーゴ〜!ごめんねー!
おかえりなさい!」
相葉
「ほらぁ〜
ジェスくんったら、またユゴちゃんの写真に向かって話しかけるよ〜
昨日までと一緒じゃない?」
ユーゴ
(ブンブン頷く)
(ガラガラガラ)
看護師
「お食事の時間です。」
ユーゴの兄
「じゃ、また来れたら来るわー。
髪の毛とヒゲ貰っていくよー。」
ユーゴ→兄へ
"ありがとう"
相葉
「じぇすくん、そろそろご飯食べようよ〜。
あったかいうちにさ。」
ジェシー
「ナニコレ・・・・・・。」
相葉
「あんなに食べるの大好きだったのに、入院してから1口も食べてないよ?
どうしちゃったの?」
ユーゴ
(💦💦💦)
ジェシー
「えー。食べるのこわいよぉ。
あんまり美味しくなさそうなんだもん。
マカイイモムシのステーキとか、
イービルドラゴンの天ぷらとか、
バッドコウモリのレバーの酒蒸しとかさぁ、
そんなのが食べたいじゃん!」
※イメージ
相葉
(あ、そっか。
人間界でのことぜーんぶ忘れちゃって、魔界のものが食べたいのか。
イモムシとか。
…
あれ?魔界のゲテモノ料理大っ嫌いだったはずなんだけど。)
ユーゴ(筆談)
"おいしいよ。
ジェシーハンバーグすきじゃん!
たべてみなよ。"
ジェシー
「えー、ユーゴにあげるよ〜。
はい、あーん♡」
ユーゴ
(パクッ)
👍🏻
ユーゴの心の声
(やれやれ、だめだこりゃ)
(ピコン)
相葉
「ユゴちゃんかな?」
ユーゴ
[😊]
ユーゴ→相葉
"ジェシーになんとかしてごはんたべさせたいです。
このままだとてんてきやめられないし、たおれちゃいそうでしんぱいです。
どうすればいいんでしょう?"
相葉
「あのー。
おれにまでオールひらがなになってるw」
ユーゴ
(!!!)
ユーゴ→相葉
"ごめんなさい!
ジェシーに送るクセでつい…。
相葉さんは多少わからなくてもちゃんと検索使えますもんね。"
相葉
「小学校で習う漢字までは大丈夫だよ(笑)」
ジェシー
「2人してなにしてるのー。」
(ピコン)
ユーゴ→ジェシー
"ジェシーにごはんたべてほしいなって
そうだんしてたの。
ジェシーのことがしんぱいだから、はやくげんきになってもらいたくて。
かなしい。"
ジェシー
「か、かなしいの…!!
え、うそ、どうしよう。
君を悲しませたくないんだけど…。
ちょっとごめんね。
なんか…これが食べ物なのかと思うと抵抗があって。」
相葉
「こんなに食べなかったらさぁ、差し入れ持ってきちゃダメかなぁ。
卓巳くんに聞いてみるね。」
ユーゴ
(!!!)
相葉
「何か閃いた??」
ユーゴ
[😊]
(立ち去るユーゴ)
相葉
「あら、どっか行っちゃった。
せめてご飯食べてからにしようよ〜。」
ジェシー
「マカイイモムシ取りに行ったのかなー?」
相葉
「え?虫取り?」
ユーゴ
(ニコニコしながら戻ってくる)
ジェシー
「虫持ってない!」
ユーゴ→相葉
"作戦の許可が出ました!
ひとまず今日の晩ごはんと、明日以降の昼と夜は出来そうです!"
相葉
「じぇすくん良かったじゃん!
作戦結果教えてね!」
ジェシー
「HE???????????」
ユーゴ→ジェシー
"たのしみにまっててね♪"
@その日の夜
看護師
「失礼します。
お待たせしましたー。
ジェシーさんに特別メニューですよー。」
ジェシー
「わーい!
ステーキかなー?
天ぷら?
それとも酒蒸しかなー?
唐揚げもいいなー。
・・・・・・。
え?人間のメニューじゃん!」
ユーゴ
(ジェシーをじーーーーっと見る。)
ジェシー
「HE?作戦って?これ?」
(ピコン)
ユーゴ
"それおれがつくったの。
リハビリで、りょうりのれんしゅうさせてもらった。"
"ジェシーのすきなチーズたくさんいれたんだよ。"
@リハビリ中
作業療法士
「包丁はまだ危ないから、料理バサミを使った方がいいよ。
切るだけじゃなくて押さえなきゃいけないから片手でやるのは難しいから。
左手で食材を持って、右手にハサミ。
親指動かしてみて。
そうそう、上手。
ちょっと疲れちゃうけどね。
みじん切りするときはこうしたらいいよ。」
ユーゴ
(💦💦💦)
@現在・夕食中の病室
ユーゴ→ジェシーにL○NE
"すごくたいへんだったけど、ジェシーのためにいっしょうけんめいつくったの。
たべてくれないの?"
(力の入らない右手をプラプラさせる)
ジェシー
「いやいや!そんなわけ!
食べる!食べるよ!
ユーゴが僕のためにこんなに頑張って練習してくれたんだから!」
(ドクン、ドクン、ドクン、)
ジェシー
「お、お、
美味しい!!!
すっごい美味しいよ!
なにこれ!?美味しすぎる!!」
ユーゴ→ジェシーへL○NE
"ジェシーのだいすきなチーズオムレツだよ"
ジェシー
「美味しすぎてもう食べ終わっちゃった!」
ユーゴ
"はやっ!
丸1日食ってねぇし、シンプルに腹減ってただけじゃね?"
ジェシー
「ねぇねぇ、明日も練習するの?
練習するなら僕の分も作ってね。
あ、無理はしないでね。
その手じゃまだ大変そうだから。」
ユーゴ
[😊]
ユーゴ→ジェシー
"あしたもひるごはんとばんごはんつくるやくそくしてるんだ。
あいばさんがよろこんでかいだしにいっちゃった!"
"あしたもジェシーのすきだったものつくるから。
なにかおもいだすきっかけになるかもしれない"
ジェシー
「ユーゴ!ありがとう!!
…かぁいいなぁ。」
-あれ、僕。やっぱり・・・。
そうなのかな…。
記憶が戻ってるわけじゃないけど…。
この感覚はなんだろう…」
(続く)
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