のど飴戦士アイバチャンSeason12【第18話】



※これはフィクションです。
登場する人物、場所、団体等は架空のものであり実在のものとは一切関係ございません。
また、物語に登場するのど飴の名称は実在のものを使用していますが、効果・効能に関しましては実在のものとは異なります。
あらかじめご了承ください。














(バタン!)










ユーゴ
(え!ジェシー!?
おい!大丈夫か!!
ジェシー!ジェシー!!)










(揺さぶる)













「ぇ、ひぃ、、、」













(ダメだ、治りかけとはいえこの右腕じゃジェシーを抱えて病院になんて戻れない…

救急車を呼んだら…





・・・って、俺声出ねぇじゃん!!
電話したって喋れねぇ。



野次馬に助けを求めるしか…





ダメだ…今までの演技がアダになってる。
みんなドラマの撮影だと思っちゃって、そんなに驚いてない。)












街の人
「すんごいストーリー…衝撃のラストって感じ。」
「これで次回に続くんならキッツイ、来週まで待てないわ。」
「この人たち演技うますぎね?」
「あの俳優さんたち誰?
カッコいいし上手いし推せる!」
「今調べたら、○ーチューバー?」
「バンド組んでるって!
今日から毎日動画見るわ〜!」






#時代は令和
#ネット社会の現状











ユーゴ

(えー!

たすけてー!おねがーい!

今チャンネル登録者数も視聴者数も増えなくていいわ〜!

もうわっかんねーよー!ギブ!)












相葉
「はぁーい!カットカット!



お疲れ様でしたー!
次の撮影行きますよ!






いやぁ〜良かった良かった!
さっきの手話のアドリブ最高だったよ。






じぇすくんの迫真の演技も良かったねー!
倒れるところなんてリアルすぎだって…!
あれ?ねぇ、ちょっと!感情移入しすぎ!





じゃあ、次の撮影の前に休憩しましょうかー??」












ユーゴ
(手話:ありがとう)











(俺たちの師匠、

神だわ。

マジの神タイミングで助けにきてくれる…

ヒーローどころか神だわ。

間違いねぇ。





俺、一生この人についていく…!)









#絶対絶命
#救世主降臨
#危機回避









相葉
「大丈夫?
ユゴちゃん、右からじぇすくん支えられる?
左手を左脇の下に…こうやってさ。
じぇすくんの右腕をさ、そうそう、上手。



じぇすくーん?おーい。歩ける?」










ユーゴ
「ぇ、ぃぃー?し、ぇ、ひー」









相葉
「え!?ユゴ…ちゃん!!

声・・・!!出てる!!



今ジェシーって言ったんでしょ!?」









ユーゴ
「・・・!!」














@病院








卓巳先生
「魔物化して鎮静剤に対抗するとは。
ジェシーやるなぁ。
ユーゴくんが心配になったんだ。



今は結局鎮静剤に負けて寝てるだけだから、心配いらないからね。」










ジェシー
「zzZ〜zzZ〜」









ユーゴ
(深々と頭を下げる)









卓巳先生
「処置の時間に間に合って良かったよ。
ね?大丈夫、大丈夫。
あとは時間通りにピル飲んでくれれば良いから。



子どもがいなくなっちゃったのは心配かもしれないけど。


自分の身体のことも大切にしようね?」









ユーゴ

[🥺]










相葉
「ダイゴくんのことはみんなで探すからさ。
きょもちゃんの似顔絵もあるし♪」














卓巳先生
「いやいや、これ絵なの?
恐ろしく絵が上手いね…。」









相葉
「高校のとき美術部だったらしいよ。」










卓巳先生
「アプリの写真加工じゃないよね?」








相葉
「違う違う!」







#そうです










相葉
「前にも協力してもらったことあるけど、
ゼロをイチに出来るのよ〜。

血だらけのMr.ズドンを一瞬見ただけで書いちゃったんだよ!」








卓巳先生
「Mr.ズドンとは…👉」











ジェシー
「すぴー、すぴー、んふふふ♪」










卓巳先生
「血だらけって誰の血なんだろうな〜。」
(チラッ)









ユーゴ
(挙手)








相葉
「そんなこともあったねー。
今じゃベストカッ…パートナーなのに。」









ユーゴ
(ニコニコ)








卓巳
「今絶対カップルって言おうとしたよね?笑笑




ところで、タイガくんはどうしてダイゴくんのこと覚えてたんだろ?」







相葉
「どこかで味覚糖のど飴舐めたのかな?
仕事柄のど飴必須だろうし。

舞台俳優さんでさ、今も稽古中なんだよ。」








卓巳先生
「どこかって、味覚糖のど飴を製造してるのも入手ルートもこの2人しかいないような…。」









ユーゴ
(スマホに打ち込み)
"タイガはウチに来たら毎回のど飴舐めてます。"
"しかも俺が作ったクソまずい方。"
"失敗作の方がノドに合うらしくて、多少無理してもアレ舐めたら潰れないらしいです。"
"事件のあった日にウチに来てダイゴの面倒見てくれてたんですけど、そのとき飴を舐めたのかもしれません。"
"もう3日も経ってるので効果切れてると思いますけど。"








相葉
「そういうことか!

失敗作は多分煮詰め方だよね?
いつまでもシャバシャバだからもうちょっと…って結局煮詰めすぎたとか。」







ユーゴ
(頷く)








相葉
「のど飴の効力が強かったから、数日経っても効き目が続いてたんだわ!
あれね、濃くなると効き目が強くなるし効き目が身体の中に残りやすいの。
食べすぎたときみたいにね。」








ユーゴ
(挙手)







卓巳先生
「食べすぎちゃったんだもんね。
ずーっと過剰摂取してるから、造血細胞に覚えられて血液に飴の成分含まれてるんだもんねー。



研究医の先生が血液全部調べるんだって意気込んでたよ。



上手くいったら実用化も目指すんだって。」







ユーゴ

[😲]











ユーゴ(スマホ打ち込み)
"みんなに飴舐めてもらったらダイゴは戻ってくるんでしょうか?"










卓巳先生
「ユーゴくん。
もしかしてなんだけど…
今はダイゴくんを探すことが出来ないかもしれないんだ。」







ユーゴ
(首を振る)

(スマホに打ち込み)
"俺が絶対見つけます。
悪い魔物に捕まってたら大変です。
違うにしても、今頃怖い思いしてたらかわいそう。すごい怖がりだから。
純血の魔物より回復やたら早いけど、大きな怪我でもして再生出来なくなってたら大変です。



それに約束したんです。
両親に会わせてあげるって。"









卓巳先生
「残念なことに、今はなす術がないのかもしれない。
ダイゴくんが、生まれてこない世界線に立ってしまったというか。
ごめんね、信じたくないよね。」







ユーゴ
(ブンブン首振る)

「やだ、やだ…」










相葉
「あらあら、めまい起こしちゃいそうなくらい首振っちゃって。

何もせずにはいられないよねぇ?
心配だもんね。
ユゴちゃん可愛がってたもんねぇ。
すごく懐いてくれてたし。」








ジェシー
「nn…ふぅー、よく寝た。」











ユーゴ
「しぇ、しぃ。」










ジェシー

「ユーゴが喋った!

え?え?どゆこと?」

(飛び起きる)








相葉
「じぇすくんが代々木駅で突然倒れたから心配で名前呼んだんだよ。

あれから少し声が出るようになってさ。」









ジェシー
「代々木駅?なに?どういうこと?
僕いつの間に一緒にお出かけしたの?いつ?」








卓巳先生
「鎮静中のことは覚えてないでしょ?
多分身体動かすのに必死だったはず。





ユーゴはもうちょっとリハビリ頑張らないとね。





ジェシー、目覚めてすぐ悪いんだけどユーゴを説得して。
子ども探しに行きたいって。」










ジェシー
「子ども…?







ユーゴ
「だ、い、ご」









ジェシー
「写真、スマホに入ってるかな?








相葉
「スマホのデータはみんなダイゴくんのだけ飛んでるんだよね。

似顔絵はね、あるんだよ!」












(似顔絵を見せる)












ジェシー
「なんかこの子、どこかで会ったことあるような。


知っているような気がする…。
すっごく可愛いね。
僕、この子のことも忘れちゃったのかな?



ユーゴはここで待ってなよ!
怪我してるし声もまだ出にくいから探すの大変でしょ?」







卓巳先生
「そうそう、ジェシーナイス!」










ジェシー
「ここに戻って来るかもしれないし。
ユーゴはここで待ってなよ。


僕が探しに行ってくるね。」










卓巳先生

「それはいけねぇ!」










相葉
「ねぇねぇ、みんな。あのさぁ。
卓巳くんの予想が当たってたとして、
おれの作戦なんだけど。

上手く行くかわかんないし、
却下されちゃうかもしれないんだけど。」








卓巳先生
「言ってみて。
おつむが弱いのは別として、1級ヒーローの意見を。

一応主役だし。」








相葉
「そう、みんな忘れてると思うんだけど。
おれ主役だし。」













相葉
「✘✘✘✘✘✘」









卓巳先生
「お、おぅ…」

相葉
「何そのリアクション?」

卓巳先生
「いや、それ誰のアイデアだよ!
ってくらい完璧すぎて。

作者に耳元で囁かれたのか?」






相葉
「失礼な!
台本読んだだけですぅ〜!」








ジェシー
「一緒じゃん!HAHA!」







ユーゴ(スマホに打ち込み)
"そのために…どうすればいいですか?"







相葉
「いやー、あのーーーーー。
ねぇ…。」





















ジェシー
「n…今、僕じゃない魔物の匂いがした。
近くにいるよ。」










相葉
「え、おれ見てくる!」









(ユーゴも行っちゃう)







卓巳先生
「ユーゴくんはダメだよー。

あー行っちゃった。」








ジェシー
「僕も行くぅ〜!!ユーゴー!!」







ユーゴ
(お前は来るなのジェスチャー)







ジェシー
「いやいや、ユーゴの方が危ないから魔物連れてってよ。」









ユーゴ
"ジェシーの方があぶないからここにいて!
おれみてくる!"









(ダッシュ)









ジェシー
「えー!ユーゴ!?

待って!」











相葉
「えっと、どっちだ?」








ユーゴ
(廊下を指差して走る)







相葉
「おれこっち行くね!
居なかったらそっち行くから!」

















ユーゴ
(・・・・・・!!)











魔物
「へー、お前生きてたんだな。」











ユーゴ
(近くの勝手口の方を指差す)











(ガチャン)









ユーゴ
(階段の下を指差して下りる)











魔物
「なんでお前の指図を受けなければいけない。

仕方ない。
ここで暴れて建物が倒壊したら俺も瓦礫の下だ。

着いて行こう。」









(ガチャ)









@病院の外









ユーゴ
「なにしに、きた。」








魔物
「お前らを殺すために決まってる。
どうやって殺してもらいたいか?」








ユーゴ
(フン!)









(ガチャ)










ジェシー
「ユーゴ!良かった、見つけた…」








ユーゴ
(戻れのジェスチャー)








魔物
「マサヤ、久しぶりだな。
お前も無事だったか。
残念だ。」











ジェシー
「・・・お兄ちゃん!」










(続く)


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