のど飴戦士アイバチャンSeason12 【第15話】




※これはフィクションです。
登場する人物、場所、団体等は架空のものであり実在のものとは一切関係ございません。
あらかじめご了承ください。









@1時間後








ユーゴ
(病室に戻ってきて頭を下げる)










相葉
「ユゴちゃん、大丈夫?
…ごめんね。おれのせいで。。。」








ユーゴ
(首を振る)












@回想
1年前・ユーゴの家






-ジェシーと一緒に暮らし始めて数ヶ月経った頃。







ジェシー
「ユーゴ♡愛してるよ♡」




ユーゴ
「また始まった…うぜー(笑)」




ジェシー
「HEHE、怒ってるの?
もぉ〜、かぁいいんだからぁ〜。
ねぇ、chuしていい?♡」





ユーゴ
「ふははは!やだー!やめろ変態!
下半身を押し付けるな!笑笑」









ジェシー
「本気なんだもん!
本当に愛してるんだもん!」








-毎日大量の愛の台詞を浴び続け、来る日も来る日も求愛されてはいたけど、その頃にはすっかり打ち解けて仲良くなってた。





無理やり襲ってこないし。
魔物ってよくわかんないけど、こういう感じなのかなーって思い始めてて。
人間に優しい人や怖い人がいるようなことが、魔物にだってあるのかもしれないけど。
魔界には恐ろしい法律があるって話はもう聞いてたから。
多分大丈夫、これからも襲われることはないって思ってた。









ジェシー
「nn…
そろそろ薬飲んでおこうかな。」











ユーゴ
「これなんの薬?
持病でもあんのか?大丈夫?」









ジェシー
「これは抑制剤って言ってね、なんというか…。
ハツジョー?セーヨク減退の薬…かなぁ。」









ユーゴ
「ハツジョー?セーヨク?




発情、性欲…!?






わっ!お前マジかよ!!」









ジェシー
「HAHAHA!
僕は独身だし、年2回、1週間くらいそういう時期が来るんだよね。

オトコノコの日だよ。






本能には絶対に逆らえないからさ、周りの人を守るためにもそろそろかなってタイミングで薬を飲まなきゃいけないの。







2499年こうしてきたから僕はまだどこにも子ども居ないよ!HAHA!







そうだ!
僕のそばにいる人にはちゃんと教えておかないとね!


結婚はいつかするとして…」








ユーゴ

「え?」








ジェシー
「いやいや!
まだだけど、早く知ってて損はないよ!
これからこうして一緒にいるわけだし!」







ユーゴ
「それもそうだな。」







ジェシー
「えっとね、まず魔物は性別が6種類あってね…」














@現在




ユーゴ
(スマホで打ち込む)





"最近は発情の時期だったので、抑制剤を飲んでたんです。
数日前に鼻血が止まらなくなったのも、そのあとで発情期が来たので多分そのせいなんです。"

"ジェシー、試験当日の荷物めっちゃ多くて。
薬も大量に持ち込もうとしてたから、
こんなにいらないんじゃない?
って言ったのは俺なんです。"

"ジェシーは記憶を失ってるから、俺が何より先に薬を持ってきてもらうようにお願いしておくべきでした。"

"俺、全部知ってたんです。
薬のことも、ジェシーの周期も。
魔界の性教育受けてたんです。
ごめんなさい。"








相葉
「おれ、魔物のこと何も知らなかった…。
じぇすくんは薬で抑えられてたの?」







ユーゴ
「それが…」





@回想・さっきの続き






(ゴクッ)




ジェシー
「これでよし。
薬の効果が出るまでに時間がかかるんだけど、1回飲んだら24時間は飲んじゃいけないんだ。


緊急薬はOK。舐めるだけですーぐ効くんだけど、かなり強力だから、本当に人襲う直前じゃないと飲んじゃダメ。
5分間意識失ってるうちに、どこか人のいないところに移動してもらうの。」







ユーゴ
「魔物って大変だな。
体質が複雑というか。

そろそろだな、みたいな予測で飲んどかないといけないし。」










(数時間後)





ジェシー
「あー、やっぱり発情期だ…。
なんか身体が熱くなってきた。

今日は症状強いなー。
ユーゴのフェロモンの匂いがたまらない…
あぁ、だめだ、変な気を起こしそう。
くすり、薬…。」







ユーゴ
「お、おい💦
24時間飲んじゃいけねーんだろ!?」
(薬取り上げる)








ジェシー
「ユーゴのこと襲っちゃうよ〜。
どうしよう、ユーゴの子ども絶対かぁいいに決まってんじゃん。」







ユーゴ
「悪い副作用起こったらどうすんだよ!
身体に悪いだろ!
寝室分けるなりどっか泊まるなりしてでも薬は飲むな!」






ジェシー
「は、Hai!!」










@現在・病室




ユーゴ
"ってことが今までに年2回はありまして。"

"鼻血事件のあとに魔界で500年ぶりに定期検診を受けたところ薬が低容量すぎてあんまり効いてなかったことが判明したんです。"

"先生に、

こんなラムネでよく生活してこれましたね!

と言われたそうで、今度からは強い薬が処方されました。"

"とは言っても、魔界は新しい薬をすぐ貰えるわけじゃなくて、その日から何日もかかって先生が作ってくれるので、その新しい薬はまだ貰ってません。"

"ジェシーは薬で抑えられてたわけではなくて、とんでもなく強靭なメンタルで本能を抑えてたようです。"








相葉
「え…
さっきの結構すごかったよ。
本能剥き出しというか…理性が勝てないというか…。

あれを低容量すぎてラムネって言われた薬で2年も抑えてたなんて…。」







ユーゴ
"ところでダイゴは?もう帰りましたか?"

"さっきいましたよね?
ジェシーを止めてくれたところまでは見たんですけど。"







相葉
「あれ?そういえば。
あの時以来見てない。
どこ行っちゃったのかな?



じぇすくんの方に行ったのかも。
見てくるね!」






(ガラガラガラ…)







ユーゴ
(すごくイヤな予感がする)











(⚡︎⚡︎⚡︎prrrr)








「おかけになった電話番号は、現在使われておりません。」












ユーゴ
(・・・!?)









(続く)

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