のど飴戦士アイバチャンSeason12 【最終回前編】
※これはフィクションです。
登場する人物、場所、団体等は架空のものであり実在のものとは一切関係ございません。
また、物語に登場するのど飴の名称は実在のものを使用していますが、効果・効能に関しましては実在のものとは異なります。
あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。
@ヒーロー協会
相葉ちゃん
(…ゴクリ)
ユーゴ・ジェシー
「・・・・・・。」
ヒーロー協会職員
「髙地ユウゴ君。
ルイスジェシー君。
…おめでとうございます。
今日から日本正義の味方機構公認のヒーローに任命いたします。」
ユーゴ
「え?あ、はい!
ありがとうございます!!」
ジェシー
「EHEHE、良かった〜。」
(イェイ!)
ハイタッチ🖐️🖐️
相葉
「おめでとう!良かったね!
はぁ〜緊張したぁ〜。」
ダイゴ
「本人たちより緊張してましたね。」
相葉
「見て見て〜べったべた!」
ダイゴ
「手汗すごい!笑笑」
相葉
「だって風間ぽんにさぁ、急に呼び出されるからさぁ、えーなんだろうと思って。」
職員 風間
「まるで呼ばれた本人みたいだな!」
ユーゴ
「でも、試験中止になったのに…
合格でいいんですか?」
職員 風間
「合格でなくてはいけないんです。
君たちの力がね、どうしても!必要なんですよ…!」
相葉
「おれが師匠だなんてウソみたいに強いからね〜。
2人ともこんなに頑張って結果残したのに落ちちゃうなんてありえないし。
再試験するにしても3度目の事件がないように対策練らなきゃいけないから次の試験まで期間空いちゃうだろうし。」
職員 風間
「そうですね。
もっと言うと、今回はヒーロー協会としてもかなり甚大な被害を受けたので即戦力が欲しいという上の判断だそうです。
この2人なら既に1級クラスの強さですし、一応彼らの筆記試験と実技試験は終わってましたからね。
実はですね…かなりの高得点だったらしいですよ。
実技なんて満点以外付けれなかったそうです。
上級ヒーローからの推薦も多いですしね。
数少ない、あの特級ヒーローから3人も推薦してるんですよ!
前代未聞じゃないですか!
師匠を超えちゃう強さ…」
相葉
「もぉ、失礼なぁ〜」
(腕をパシッ)
職員 風間
「痛っ!
攻撃力弱いのに!力加減バカ!」
相葉
(クスクス🤭)
職員 風間
「あれ?今君も言ってたよね?
師匠より強いって。
いやでもこの子達本当に強いから」
ユーゴ・ジェシー
「いやいやいやいやいやいやい」
職員 風間
「君たちは魔物倒したんだよ?
本当なら諸先輩方の力借りたってズブの素人には無理なんだよ?
あの魔物はかなり強かったんだから!」
相葉
「ほんとそう!
兄ちゃん達との連携も上手かったんだよね。上手く回復できてた。素人には無理。」
職員 風間
「いい解説ですね〜。」
ユーゴ
「俺たちの
強くてカッコよくて尊敬する師匠のデバフがめっちゃ効いてたんで!!」
職員 風間
「忖度されてんねー。師匠。
まぁ、誰が何と言おうと立派になっちゃいましたもんしょーがないですよね。
試験落ちてヒーローになれなかったのに、当時1級だった兄からの推薦1本でヒーローになって養成所に通ってたあの子が今や、1級ヒーローになるなんて…。
君のエピソードも素晴らしい話ですよ。」
相葉
「またぁー、そうやってー。」
ユーゴ
「お二人結構仲良しなんですね。」
職員 風間
「まぁね。
僕がここ勤めたときにちょうど兵庫に拠点移すってことで、手続きを担当したんですよね。あれが初仕事でしたから。
あの時は優しかったなー。
お仕事がんばってね、って言ってくれてさぁ。」
相葉
「ねー?懐かしいねー。
新人さんにしては珍しくおじさんだなーって思ってさぁ。」
職員 風間
「僕の方が年下ですが!」
相葉
「裏方仕事キツいから辞められたら困るし優しくしたの(笑)」
職員 風間
「いやいや、あなたそんなこと考えつかないタイプの普通に親切な人よ?
その後も会うたび労ってくれるし。」
相葉
「あれから8年くらい経った?
シゲちゃんも神ちゃんも元気に走り回ってた小学生だったのが、もう高校卒業しちゃってさぁ。
シゲちゃんは毎日テレビで見る人気アスリートになっちゃったし、神ちゃんは大学生よ?」
職員 風間
「町の子たち、大きくなりましたねー。
いい町紹介したでしょう!
前に広島の高校で教員してた頃、教え子にあの町の子が居て、魔物がいっぱい出るって聞いてたんだよね。
それ思い出したら急に気になっちゃって、データベースで調べたらヒーロー誰も派遣されてなくてさぁ。
そしたらたまたまヒーローの存在を知った町の交番の所長さんから派遣要請来て。
そのタイミングでアイバチャンが拠点変更の手続きで本部に来て。
上に確認して3級ヒーローからでオッケーって言われたから勧めてみたんだよね。」
ダイゴ
「いろんな偶然が重なったんですね!」
職員 風間
「その後すぐにヤッターマンもアイバチャンと同じところ紹介してって言うから紹介したよ。
配属同時くらいだったでしょ?」
相葉
「うん。
飛行機乗ったら偶然隣だった。
あの時記憶飛んでたから誰なのか覚えてなくて、親切な人だなーって思ってた。」
ジェシー
「AHAHA!ヒーローだからね!」
ユーゴ
「風間さんは先生だったんですか?
教え子ってどなたですか?」
相葉
「この子達、町の人全員把握してるよ。」
職員 風間
「まぁ、町内でも目立つでしょうね〜。
昔はバリバリのギャル男だったんだけどねー、今じゃギャル警察官になって刑事目指してんだ〜。」
ゆごじぇ
「坊丸くん!?」
@その頃…
坊丸
「ハックション!
感謝状?オレに?
あざーっす!!」
#ギャル男警察官
#刑事課希望
#金髪がトレードマーク
#元ギャル界のカリスマ
シゲパパ
「こら、坊丸くん!
相手は警視総監!
すみません。」
坊丸
「ところでオレ刑事課に行けます?」
シゲパパ
「わ!わ!わ!
聞こえません!聞こえません!」
@話は戻り…
職員 風間
「そうそう!森坊丸くんね。
1年のとき野球部でさー、オレ顧問だったから一緒に甲子園行って優勝したんだよ!
でもなぁ、その後に肩痛めたって言って野球辞めちゃったんだよね。
懐かしいなー。元気かなぁ。」
相葉
「坊っちゃん、その辺恥ずかしがってあんまり教えてくれないからねー。
蘭丸兄ちゃんからは聞いてたけど。
肩も故障じゃなくて実は銃弾入ってたとか…」
職員 風間
「え?うそだろ!?
そういう大事な話言えよ!!
あ、話逸れちゃいましたね。
(小声)ちょっとその話はあとで教えて…。
それでですね、新人さんたちには証明書を交付させていただきたいんですよね。
こういうものなんですけど。
(ちょっと、出してっ。)」
相葉
「やだぁ、恥ずかしいなー。」
ジェシー
「HE?この証明写真…」
ユーゴ
「イケメンすぎでは…」
相葉
「あー、これ?
にじの商店街の向井写真館でササっと撮ってもらったの。
これさぁ、弟のコージくんの初仕事なんだよ?」
ユーゴ
「町の商店街…上手すぎでは…。
コージくんって天才では?」
ジェシー
「ねぇねぇ、ここに撮りに行っちゃう?」
ユーゴ
「いや、でも兵庫は遠いわ。
仕事休みすぎて今すぐにでも復帰しないと…
もう穴開けれないって。」
職員 風間
「本部でも撮影は可能ですよ。
あー、そこのヒーローさんとか僕が撮ったんですけど…」
通りすがりのヒーロー
(そそくさと退散)
ゆごじぇ
「・・・・・・。」
ユーゴ
「あー、そしたらさぁ。
ジェシーシャッター切って??
ジェシー写真上手いべ??」
ジェシー
「HE?いいの?」
職員 風間
「構いませんよ!
操作簡単ですから!」
ユーゴ
「イケメンに撮れよ!(圧)」
ジェシー
「HA、Hai…!
(パシャッ!)
ダイジョウブだと思うんだけどなぁ。
元が十分かぁいいから悪くしようがないというか…。」
職員 風間
「これでどうでしょう?
ヒーローは基本的に拠点活動なので本部に滞在する時間を短縮するために、日本一早い身分証明証の発行なんですよー。」
ゆごじぇ
「早っ!」
ユーゴ
「素材めっちゃしっかりしてるよ?
運転免許証みたいな硬さあるし。」
ジェシー
「かぁいい。
写真撮らなきゃ。」
(パシャ!)(パシャ!)
↑ジェシー、スマホでユーゴの身分証を撮影
相葉
「今日は遅くない?」
ユーゴ
「え?いつもはもっと早いんですか?」
職員 風間
「これ以上早くしたら新人さんたちビックリしちゃうでしょう?
それにあなたは誰よりせっかちなんですよ。
持ち込みの写真だと若干時間かかるって言ってるのに、
列車の時間が!とか、
拠点遠いから!とか、
お土産買わなきゃ!とか、
相方が決めてくれた分刻みスケジュールが!
って、相方の100倍僕への圧が強いですよね(笑)」
ユーゴ
「なんか目に浮かぶようで…笑笑」
ジェシー
「名コンビだね。
スケジュール細かいシショー
と
せっかちな師匠。」
ユーゴ
「あんなに早かったのに…この写真めっちゃいいですね!
画質良いし!ジェシー撮り方上手いわぁ〜。
ジェシー
「僕は多分この日のために何千枚もユーゴの写真を撮ってたのかなぁ?笑笑
次ユーゴが僕の撮ってよ?」
ユーゴ
「わあった〜。
そこ座れイケメン!」
(パシャッ!)
ジェシー
「Hya!まぶしい!
目瞑っちゃった!!」
ユーゴ
「眩しいの苦手なのがここに来たか…。
すいません!💦
発行されちゃう前に撮り直しって効きますか?💦」
職員 風間
「いいですよー。
写真写りのクレームも多いので(笑)」
ユーゴ
「大変なお仕事だな…
ヒーロー協会の職員って。
と言うか、全部受け止めてくれるからみんなイジリ半分で言ってるのか。
よし、ジェシー!
はい、チーズ!」
(パシャッ!)
ジェシー
「おー!ユーゴじょうず!」
ユーゴ
「ジェシーの証明証、俺と色違う!」
ジェシー
「ほんとだぁ。
師匠とユーゴは同じ色だよね?
僕たちのカード見て
服の色かなぁ?
って思ったけど、師匠は違うし。
人間じゃないからかなぁ?」
#証明写真
#服の色でカードの色変える意味よ
相葉
「いやいや💦
ヒーロー協会もさすがにそこまで人種差別しないよ(笑)」
職員 風間
「ほらまた〜!
まるでヒーロー協会が人種差別組織みたいに言う〜!」
相葉
「だってそうじゃん。
魔物ってだけで襲っちゃうとか、
おたくはヒーローたちに
どういう教育してるんですか?
魔物って言ったって、人間のためにこんなによくしてくれるいい子だっているのに!
(ジェシーとダイゴの頭をなでなで)
おれも翔ちゃんも、前の事件のときにじぇすくんが助けてくれたから、今こうして生きてるんだよ?
ダイゴくんだって、こんなに人間になついてるのに!」
ジェシー・ダイゴ
「やめてー、僕たちのために争わないで〜。」
ユーゴ
「それで!
この色の違いはなんですか!笑笑」
相葉
「あのねー。ユゴちゃん。
実は緑色の身分証を貰ったということはね。
たくさん教科書覚えてすごく頑張ったとは思うんだけど…」
ユーゴ
「??????」
職員 風間
「実は…教科書2冊目を進呈いたします。」
ユーゴ
「うげっ!」
ジェシー
「ユーゴー!!!」
ユーゴ
「お前若干笑ってんじゃねーかよw
2冊目…しかも結構ブ厚いぞこれ…。」
ダイゴ
「週刊少年ジ○ンプくらいありますね。」
職員 風間
「無料です。
お代は頂いておりません。」
ジェシー
「無料だって!
こんなに厚くて重たいのに無料!
僕といっしょにお勉強しようね!」
ユーゴ
「さすがにお前を巻きこめねぇ…。」
相葉
「まー、大丈夫!大丈夫!
テストないからゆっくり覚えたらいいの!」
職員 風間
「魔物に遭遇するまででいいですから。」
ユーゴ
「え?それいつ…?」
職員 風間
「さぁ、いつ悪い魔物に遭遇するのかわかりませんからねー。
今日の帰りなのか、明日の朝のゴミ出しのときなのか。
それとも、1年後なのか…。」
ユーゴ
「なぜ俺だけ?
なぜジェシーは免除された???(泣)」
相葉
「ごめんねー、俺のせいなんだ〜。」
職員 風間
「お師匠さんが回復系のヒーローで、
しかも君のことを回復系ヒーローに育てちゃったからだと思うんだ♪
あーあ。
のど飴の作り方を教えてなければ、君はジェシーの最強の操り人形さんで、火力が強い超攻撃型ヒーローになってた筈。
そしたらピンク色のカードだったかもしれないなぁ…。」
ユーゴ
「そ、それはちょっと心配だ。
こないだみたいにジェシーの魔力を発動出来ない環境になってしまえば俺はただ立ってるだけのガリガリな人になる。
鍛えても全然筋肉つかないし。」
※参考資料
←ユーゴ ジェシー→
ダイゴ
(ジェシーの腕に掴まって持ち上げてもらう)
「すごーい」
ジェシー
「筋肉は任せて!
1週間でこうなったから多分まだ大きくなれるよ。」
相葉
「格闘技でもできるようになったら魔力なくても戦えるかもね。
ユゴちゃんは…武器必須かな。」
職員 風間
「回復系のヒーローは大きな現場では救護班に呼ばれる可能性があるよ。
そのための、2冊目。
回復の心構えから救護活動のしかたまでみっちりと書いてある。
3級ヒーローまではこの教科書の半分くらいでよかった筈だから。
また昇級したときに読み返せばいいよ。
(ペラペラ…教科書をめくる)
トリアージとかね。
この辺は教習所とかで習うやつだけど、
2級になるとこういったお医者さんの診療の補助を医療系の免許なしで出来ちゃいます。」
ユーゴ
「わ、すごい…
これは勉強しないとまずい。
そういえば相葉さん、前にお医者さんに紹介状書いてましたね。」
相葉
「そうそう、1級から出来るんだって。
1回しか書いてないけど。
卓巳くん宛の紹介状を卓巳くんに見てもらいながら書いたの。
途中から本人に書いてもらった。笑笑」
ユーゴ
「自分宛の手紙になってるじゃないですかw
ってことは、先生に渡した時点で内容分かってたんですね!」
相葉
「自分で書いた自分宛の手紙だからね(笑)」
職員 風間
「あ、そうだ。
ピンクカードのアタッカーはグリーンカードのヒーラーのこと守ってね。」
ジェシー
「それは大丈夫!
指一本触れさせませんからぁ!HAHA!」
(ジェシー、ユーゴの教科書を自分のリュックにしまう)
職員
「回復系ヒーローは生き残って欲しい。
1冊目でも勉強したよね。
パーティーにヒーラーがいる場合は、優先的に守れって。」
ユーゴ
「あ…!!書いてました!!
やっと意味わかった〜。
そっか、ヒーラー倒れたら回復出来なくなっちゃうんだ。」
職員
「え?」
ユーゴ
「あっ…!筆記の減点部分が…笑笑
それで、証明証のこのQRコードはなんですか?」
職員
「うまく誤魔化したな。笑笑
このQRコードは今までの活動履歴が見られるんだ。
どこでどんな訓練をしたのか。
どんなトラブルに巻き込まれたのか。
どんな敵をどうやって倒したのか。
ここを見たらぜーんぶ書いてある。」
#そう
#この作品のサイト
#3人ともQRコードが一緒
ダイゴ
(スマホかざして)
「すごーい!開きました!」
ジェシー
「HEHE、木曜日の17:30に見たらいいね!」
職員
「あ、オレはそろそろ次の仕事に」
相葉
「なんの仕事?」
職員
「今日はここで追悼式があるんですよ。
事故からちょうど1ヶ月経って、犯人が捕まって、現場も少し片づいてきたから開催することにしたんです。
あれから初めてここを一般開放するので、亡くなった方の親族は初めてここに来れるんです。」
ユーゴ
「俺たちも参列していいですか?
喪服ないですけど。」
職員
「どうぞどうぞ!
親族も友人も許可してますから。
受付でさっき発行した身分証提示したら手荷物検査は省略してもらえますよ。」
ジェシー
「お花たくさんだね。
こうすればいいの?」
ユーゴ
「そう。
そしたら、手を合わせてお辞儀して、みんなに挨拶しよう。」
ダイゴ
「こうですか?
皆さんこんにちは。」
ジェシー
「みんな、助けられなくてごめんね。
兄ちゃんを止められなくてごめん。
僕たちで仇は取ったからね。」
ユーゴ
「あ、声に出さなくていい。
みんなごめん、俺もだけど2人はもっとこういう時のマナーわかんなくて。」
(あちこちから泣き叫ぶ声がする)
ダイゴ
「ぅ、うぇ。ぐすっ。」
(ユーゴにしがみつく)
ユーゴ
「・・・・・・。」
(ダイゴの背中トントン)
ジェシー
「次の人がたくさんいるね。
もっとお話ししたいけどこっち行こっか。」
ユーゴ
「だな。」
参列者
「あの、すいません。」
「はい。」
「Hai.」
参列者
「もしかして、生き残った受験生の方ですか?
代々木駅で手話されてたネットニュースで動画を見て。
もしかしてあの時の受験生なんじゃないかって。
ウチの子も教科書見て練習してたので。
覚えられなくてそこは諦めたみたいですけど。」
ユーゴ
「はい…そうです。受験生です。」
参列者
「やっぱり…!
数少ない生存者も重体だって聞いていたので」
ユーゴ
「あ、もう…治ったんです。
重体だったんですけど、治るの早くて。
…ごめんなさい。本当に…ごめんなさい。」
ジェシー
「ユーゴ。」
(肩を抱く)
ダイゴ
「ユーゴくん。大丈夫。」
(手を握る)
参列者
「すみません。
辛かったでしょう、私に気を遣わなくていいんですよ。」
ユーゴ
「…ごめんなさい…ごめんなさい…。
やっぱり俺だめだ。
ダイゴ、ジェシー、ごめんな。
たくさん励ましてくれたのに。」
参列者
「謝らないでください。
あなた達が生きててよかった。
ありがとう。本当に、生きててくれてありがとう。」
ユーゴ
「え?」
参列者
「私の息子の分まで、生きて、立派なヒーローになって。
平和な世界になったら、息子の死も無駄じゃなかったって思える気がするの。」
ユーゴ
「…頑張ります。
本当にありがとうございます。」
参列者
「ウチの息子の写真、見て。」
ユーゴ・ジェシー
「あ!」
参列者
「ウチの子のこと、わかるの?」
ジェシー
「試験会場で仲良くなりました!
終わったら結果はどうあれ恨みっこなしでご飯行こうって約束してて。
あの日、もう1人仲良くなった人と4人でL○NE交換したんですよ。」
ユーゴ
「お母さんの作ったお弁当食べて、美味しいって言ってましたよ。
母ちゃんのご飯はマジで美味いんだって。」
参列者
「あの子ったら、いつも弁当いらないとか言ってるくせに…。
生きてるうちに直接言えよ、ってね。」
ジェシー
「すごく優しいかった!
ご飯行くとき子ども同伴でもオッケーって言ってくれたし。
試験会場で僕が魔物ってバレちゃってみんなに敵視されちゃったけど、それでも仲良くしてくれたんです。」
ユーゴ
「ジェシーは悪いことしない魔物なんです。
なんというか、魔法使い。
その力を人間守るために使いたくて受験してたんです。
普段は魔力を抜いて人間として生活してるのでこんな感じです。」
参列者
「そうだったんですね。
屋内練習場ですか?
優しかったのはともあれ、お弁当のことは最後に文句言ってやりたいので案内してもらっていいですか!?」
ユーゴ
「あ、はい。
ほどほどにお願いしますね。」
誘導係
「屋内練習場はこちらです。
足元悪いので気をつけてください。
あぁ、ユゴちゃん達案内してくれるの?
よろしくね😊」
(クスクス)
受験生A
(あ、どうも。)
職員 風間
「なんやかんやで手伝ってくれるんだもの、良い奴だよね。」
誘導係
(ベシッ)
職員 風間
「痛っ」
ユーゴ
「あの方は俺たちの師匠でぇ…
なんですよ〜。
何でもお見通しなんですよね。」
(俺も)
ジェシー
「やっぱり!
ユーゴも見えてるんでしょ?」
参列者
「???」
ユーゴ
「いえ、なんでもありません!
こっちだったよね〜。
じぇ、ジェシー??」
受験生A
(そうそう、そっち)
ジェシー
「僕の目を見て〜!」
ダイゴ
「すいません、お二人とも仲良すぎて(笑)」
受験生B
(あとで俺の家族もヨロシク〜)
ユーゴ
「はぁい」
ジェシー
「え?誰?誰かいた?」
ユーゴ
「ジェシーうるせぇ(笑)」
(続く)
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